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新潟知事「独自に検証」 柏崎刈羽原発「適合」

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 原子力規制委員会は四日、東京電力柏崎刈羽原発6、7号機(新潟県)の再稼働審査で新規制基準に適合したとする審査書案を了承した。事故を起こした福島第一原発と同じ沸騰水型炉では初となる事実上の審査合格。新潟県の米山隆一知事は同日「県独自の(第1原発事故などの)検証で安全が確認できなければ、再稼働の議論はできない」と述べ、改めて慎重な姿勢を示した。判断は数年先になりそうだ。

 原発政策は衆院選の主要争点の一つ。安倍政権が原発再稼働を進める一方で、小池百合子氏率いる希望の党が「原発ゼロ」を掲げており、今後も論点になりそうだ。

 規制委は今後、意見公募や経済産業相への意見照会を経て審査書を正式決定する。

 米山知事は「規制委の審査対象は設備や技術面だけで、避難計画などは含まれていない。改めて検証することは大事だ」と指摘。新潟県柏崎市の桜井雅浩市長は、再稼働を認める条件の一つとして、柏崎刈羽1〜5号機の廃炉計画を二年以内に提出するよう東電に求める考えを示した。

 第一原発を巡っては九月末、地下水くみ上げ用の井戸で水位計の設定を誤り、高濃度汚染水が流出した恐れがある人為的ミスが判明。この日の規制委の会合ではミスに関する具体的な議論はなく、二基の審査書案を了承した。「結論ありき」との批判も出てきそうだ。

 記者会見で更田豊志(ふけたとよし)委員長は「想定の範囲内のミスだ。繰り返すようなら問題だが、これで東電に適格性がなくなったとは思わない」と述べた。

 沸騰水型は、これまで審査に合格した加圧水型に比べ原子炉格納容器が小さく、事故で冷却機能が失われると、内部の温度や圧力が上がりやすい欠点がある。東電は審査で、新基準で要求されていない新型冷却装置の設置計画を示し、規制委は過酷事故対策に有効として高く評価。他の原発でも設置を求める考えを示した。

◆審査書案の骨子

 ▼東電に原発を運転する技術的能力がないとする理由はない

 ▼基準地震動は最大加速度一二〇九ガル

 ▼耐震重要施設付近の断層は将来活動する可能性はない

 ▼津波の遡上(そじょう)高は海抜八・三メートル

 ▼全交流電源喪失に備え蓄電池を整備

 ▼炉心損傷防止対策は有効と判断

 ▼緊急時対策所は当初計画を変更し、5号機原子炉建屋内に設置

 ▼6、7号機は新規制基準に適合

 

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