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<解説> 各党憲法観、見極め好機

 二十八日の衆院解散を受けて行われる総選挙は、安倍晋三首相が五月に自らの改憲に関する考え方を示してから、初の政権選択選挙だ。国のあり方を示す憲法、とりわけ平和憲法の精神といえる九条とどう向き合うのか。各党、各候補者の考えを見極める好機だ。

 首相は戦力や交戦権を認めない九条二項を維持したままで、自衛隊を明記する案を示した。自民党は公約に具体的な条文案は掲げず、九条改憲や教育無償化など改憲の論点を示す。民進党と事実上合流する「希望の党」代表の小池百合子東京都知事は、九条改憲にこだわらない改憲論議に言及した。だが、違憲と主張する安全保障関連法を残して九条に自衛隊を明記することに反対した民進党の議員を多く受け入れれば、九条を巡る見解を明確にするよう求められることは避けられない。共産、社民両党は九条改憲反対を鮮明にしている。

 安倍首相は、現行憲法や国民への説明を軽視していると指摘されてきた。二〇二〇年改憲施行を目指しながら、首相は改憲案を国会で語らず、解散表明した二十五日の記者会見でも憲法に触れなかった。五三条に基づく野党の臨時国会開催要求は放置。二十八日に召集した臨時国会も自身が踏み切った解散のためだ。

 憲法解釈を変えて集団的自衛権の行使を認め、改憲発議の要件を緩める九六条改憲に動いたこともある。第二次政権発足から四年十カ月の安倍政権の振る舞いは、憲法で権力を縛る立憲主義に照らして是か非か。有権者が評価を下す場面が巡ってきた。

 (政治部・篠ケ瀬祐司)

 

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