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<県境ものがたり> 白山(3)

植物や魚類などの化石の発掘体験を楽しむ家族連れ=福井県勝山市の野外恐竜博物館で

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◆太古の息吹 掘り出す

 カンカンカン−。山深い渓谷に、ハンマーでノミをたたく音が一斉に響く。

 割れた大小の石の断面に、あった、あった。閉じ込められていたタニシ類やシダ類の化石。発掘体験の親子連れが歓声を上げた。

 白山(二、七〇二メートル)の西麓、石川県境にほど近い福井県勝山市北谷町で三年余前にオープンした県の野外恐竜博物館。すぐ隣は、国内最大級となる恐竜化石の発掘現場だ。

 両県などの一帯に広がるのが、中生代(約二億五千二百万年〜約六千六百万年前)の地層「手取層群」。近年、体長約五メートルのフクイサウルスなど、恐竜の化石が続々見つかっている。

 福井県立恐竜博物館の研究職員湯川弘一さん(31)が、この地のとりことなったのは二〇〇七年。岡山大で地球科学を学んでいた二年生の時、たまたま「発掘アルバイト募集」の掲示を見た。

 自分の両手で価値あるものを見いだす面白さにのめり込む。気が付けば大学院を修了するまで七年間、通い詰めることに。そのまま同館の職員となった。

 「子供たちにも、太古の空気を感じてほしい」

 耳を澄ます。県境を自在に越え闊歩(かっぽ)した恐竜たちの咆哮(ほうこう)が、聞こえるようだ。

 (写真・泉竜太郎、文・冨田章午)

 

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