トップ > 一面 > 記事一覧 > 記事

ここから本文

一面

東芝半導体、日米韓へ売却 迷走7カ月 WD提案は退ける

写真

 東芝は二十日の取締役会で、半導体子会社「東芝メモリ」(東京)を、覚書を締結して交渉中だった米ファンドのベインキャピタルが主導する「日米韓連合」に売却する方針を決めた。日米韓連合による買収総額は約二兆四千億円とみられる。関係者が明らかにした。最終契約を急ぐ。

 この日の取締役会では、協業する米ウエスタン・デジタル(WD)が影響力を持つ「日米連合」が土壇場で示した新たな提案も精査。これを支持する声もあったとみられるが、東芝社内に反発が強く退けたもようだ。

 売却方針の表明から約七カ月に及んだ迷走劇が、ようやく幕を下ろす見通しになった。経営再建へ欠かせない来年三月末までの債務超過の解消へ前進する。

 日米韓連合との協議は、WDが売却中止へ起こした訴訟への対応が最大の課題だったが、和解や賠償の費用をベインや韓国半導体大手SKハイニックスが負担をすることで、めどが付いた。独禁法審査への影響が懸念されたSKが取得する議決権比率も、将来にわたり低く抑えることで折り合った。

 日米韓連合には米IT企業四社も参画。四社はアップル、デルのほか、ハードディスク製造大手シーゲート・テクノロジーとPC部品製造大手キングストン・テクノロジー。

 政府系ファンドの産業革新機構と日本政策投資銀行は買収時には資金を出さず、いったん肩代わりするベインなどからWDの訴訟解決後に株式を譲り受ける。

 ただWDの訴訟が続き売却自体が白紙となる恐れがある。早期に和解に持ち込めるかが焦点だ。

 日米連合は、約二兆円の買収資金のうち政府系ファンドの産業革新機構の出資分を積み増すことを提案。WDによる議決権取得の方針撤回なども示し大幅に歩み寄ったが、東芝はこれまでの交渉でWDに翻弄(ほんろう)され続けた経緯から、日米韓連合の優位性は揺るがないと判断したもようだ。

 

この記事を印刷する

中日新聞・北陸中日新聞・日刊県民福井 読者の方は中日新聞プラスで豊富な記事を読めます。

新聞購読のご案内

PR情報

地域のニュース
愛知
岐阜
三重
静岡
長野
福井
滋賀
石川
富山

Search | 検索