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使用済み核燃料、2020年度搬出断念 福島第一、3年先送り

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 事故を起こした東京電力福島第一原発1、2号機のプールに保管されたままの使用済み核燃料を巡り、政府と東電が目標としていた「二〇二〇年度」の取り出し開始を断念し、三年程度遅らせる方針を固めたことが、関係者への取材で分かった。

 1〜3号機の溶融核燃料(デブリ)の最初に取り出しを行う号機の選定と具体的な工法確定についても、目標の「一八年度前半」を一年程度遅らせる。いずれも月内に改定する第一原発の廃炉に向けた中長期ロードマップ(工程表)に盛り込む。

 こうした変更は全体の作業工程に影響する恐れもあり、三十〜四十年で終えるとする廃炉の計画も見直しを迫られる可能性がある。

 使用済み核燃料は強い放射線を出し、冷却し続けなければ高温になって溶融する恐れがある。1、2号機のプールでは冷却保管されているが、廃炉作業上の大きなリスクとされ、なるべく早く空冷式の保管容器に移すことが求められている。

 1号機は原子炉格納容器の上にあった放射線を遮る重さ約五百二十トンのコンクリート製のふたが大きくずれていることが判明。プールに近く、作業員の被ばく低減対策が必要となるため取り出しを遅らせる。2号機も、近くの排気筒で支柱に破断が見つかり、解体などを先行させるため遅らせる。

 一五年六月改定の現行の工程表では、取り出し開始の目標は1、2号機とも二〇年度。同改定時も一七年度から二〇年度へと見直されたが、さらに遅れることになった。3号機は現行の「一八年度半ば」を維持する。

 デブリの取り出しは廃炉工程の最難関。方法については格納容器を水で満たさない「気中工法」を軸に、格納容器底部の横側から始める。だが、格納容器内部の状況が詳しく分かっておらず、取り出しに使う機器や、内部にアクセスする場所を絞り込むには情報が不足しており、初号機の選定には時間を要すると判断した。「二一年中」を目標としているデブリの取り出しを始める時期は維持する方針だ。

 

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