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韓国の原発新設が白紙に 文大統領宣言、福島事故が教訓

文在寅大統領=共同

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 【ソウル=境田未緒】韓国の文在寅(ムンジェイン)大統領は十九日、「新規の原発建設計画を全面白紙化し、原発の設計寿命を延長しない」と述べ、原発中心のエネルギー政策を転換して、脱原発を推進することを宣言した。南部・釜山の郊外にある古里(コリ)原発1号機の稼働停止に合わせた式典で演説した。

 文氏は大統領選挙中から脱原発を公約として掲げていたが、古里1号機の運転終了を受け、「脱原発は逆らえない時代の流れ」と強調。時間をかけて原発を徐々に減らしていく脱原発のロードマップや、環境に配慮した新エネルギー政策を策定する方針を打ち出した。

 古里1号機は、韓国最初の原発として一九七八年に商業運転を開始。設計寿命を迎えた二〇〇七年に十年間の運転継続が認められたが、故障が続出するなどして一五年に廃炉が決まった。

 文氏は、東日本大震災による福島原発事故の被害や昨年、韓国の原発集中地付近を震源地として発生した地震に言及。現在、設計寿命を延長して稼働している月城(ウォルソン)1号機は、電力需給の状況を考慮しつつ、できるだけ早く閉鎖するとした。

 建設中の新古里5、6号機は、工程率や投入費用、補償費用、電力設備予備率などを総合的に判断して早い時期に、社会的合意を導き出すと述べた。

 <韓国の原発> 韓国では18日深夜に古里原発1号機の運転が終了するまで、25基の原子炉が商業運転を行い、電力全体の30%を発電してきた。人口密集地の近くに多くの原発があるのが特徴で、古里原発は半径30キロ圏内に300万人以上が暮らす。19基は日本海側に集中し、古里原発で使用済み核燃料の火災を伴う事故が起きれば、日本でも西日本を中心に最大2830万人が避難を余儀なくされるとの試算もある。李明博、朴槿恵両政権は原発依存を高める政策を取り、朴政権は2029年までに36基に増やす計画を立てた。(共同)

 

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