トップ > 一面 > 記事一覧 > 記事

ここから本文

一面

蚊が吸った血で2日後も犯人のDNA型判定 名大院グループ

写真

 人の血を吸った蚊の体内に残るヒトDNA型を鑑定することで、吸血二日後まで個人が特定できることを、名古屋大大学院医学系研究科の山本敏充准教授らの研究グループが実験で確かめた。夏場に発生した犯罪で、現場にいた蚊が犯人を突き止める切り札になる可能性があるという。

 蚊が吸った血液でDNA型の鑑定が可能なことはこれまでも確認されていたが、感染症の心配などがあるため、ヒトからの吸血実験が本格的に実施されたことはなかった。

 今回、グループは殺虫剤「キンチョール」で知られる「大日本除虫菊」(KINCHO)の協力を得て、無菌状態で飼育された蚊を入手した。国内で一般的なヒトスジシマカ、アカイエカにヒトの血を吸わせ、一時間後から七十二時間後まで数時間ごとに体内のヒトDNAを抽出。量や分解の程度を調べるとともに、DNA型による個人の識別を試みた。

 七人の被験者で検証した結果、吸血から四十八時間後までDNA型判定が可能だったという。いつ吸われた血か、半日単位で推定できることも分かった。グループは今後、一匹で複数のヒトの血を吸った場合の識別や、経過時間の精度向上を目指し、実験を続ける。 

 山本准教授は「犯罪現場では蚊にも刺されてはいけない、という恐れが犯罪抑止につながれば」と話す。研究成果は十五日付米科学誌電子版に掲載された。

 

この記事を印刷する

中日新聞・北陸中日新聞・日刊県民福井 読者の方は中日新聞プラスで豊富な記事を読めます。

新聞購読のご案内

PR情報

地域のニュース
愛知
岐阜
三重
静岡
長野
福井
滋賀
石川
富山

Search | 検索