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「日韓合意履行、正しい選択」 駐日韓国大使、本紙インタビュー

臼田信行編集局長(手前)の質問に答える李俊揆駐日韓国大使=中日新聞社で

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 日韓両政府が二〇一五年十二月に発表した旧日本軍慰安婦問題を巡る合意に関し、韓国の李俊揆(イジュンギュ)駐日大使(62)は「韓国で誰が大統領になり、どんな政権が発足しても、韓日の合意を確実に守ることが正しい選択だ」との認識を示した。韓国・釜山の慰安婦少女像設置を巡る問題についても「残念」と述べるなど、韓国内で高まる日韓合意の見直し論に、対日外交の責任者として異を唱えた形だ。

 本紙の臼田信行編集局長のインタビューに応じた李大使は「合意を履行しなければ、韓日関係を正しい方向に持っていけない」と指摘。「合意が大きく変わらないように次期政権に伝える努力をしていく」とも語った。

 日韓合意を巡っては、韓国側が合意に基づいて財団を設立。日本政府の拠出した十億円を財源に、元慰安婦らへの現金支給が始まった。

 しかし韓国では二月の世論調査で、日韓合意の再交渉を求める人が七割に上り、五月九日の次期大統領選に向け、野党の有力候補らが合意の見直しや再交渉を訴えている。

 昨年末、釜山の日本総領事館前に慰安婦像が新たに設置された問題について、李大使は「非常に残念に思う」と述べ、「両国の合意と、合意の背景にある精神に基づき、対話を通じて解決していかなければならない」と話した。日韓合意では、ソウルの日本大使館前にある慰安婦少女像の撤去について、韓国政府が「適切に解決されるよう努力する」との方向性を示している。

 釜山の慰安婦像設置への対抗措置として、日本政府が長嶺安政駐韓大使を一月に一時帰国させてから二カ月以上となることについては「日本政府が、この問題をどれほど重要視しているか理解した。日本の大使が韓国に不在というのは望ましくない」と早期のソウルへの帰任を求めた。

 李大使は十七日、名古屋市中区の中日新聞社でインタビューに答えた。

 <旧日本軍慰安婦問題の日韓合意> 日韓両国が慰安婦問題の「最終的かつ不可逆的解決」を確認した2015年12月の合意。岸田文雄外相がソウルで尹炳世(ユン・ビョンセ)外相と共同発表した。日本政府が旧日本軍の関与と政府の責任を認め、韓国が設立する元慰安婦の支援財団に10億円を拠出。両政府が協力し「全ての元慰安婦の名誉と尊厳の回復、心の癒やしのための事業を行う」と定めた。財団は昨年7月に「和解・癒やし財団」として発足し、元慰安婦らに1人当たり1億ウォン(約970万円)ずつの支給を始めた。

 

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