トップ > 一面 > 記事一覧 > 記事

ここから本文

一面

学校のトイレがスッキリ進化 滋賀、愛知など カラフル/語らう場に

気楽に行けるよう工夫された、カラフルなトイレ=滋賀県近江八幡市の桐原東小で

写真

カウンターテーブルで語らう生徒たち=同市の八幡東中で

写真

 汚い、臭い、暗い、怖い、壊れていると「5K」のイメージがあった公立学校のトイレ。近年、便器の洋式化を進めたり、カラフルな内装や友だちと語らうテーブルを整備したりするなど、おしゃれに生まれ変わらせようという動きが、各地で目立っている。ただ、改修費用が壁となり、地域によって進化には温度差がある。

 滋賀県近江八幡市の桐原東小学校。トイレは二〇一四年夏、大半がそれまでの和式から、洗浄機能がついた洋式に改修された。学年ごとに異なる内装は、宇宙やジャングルなどをイメージし明るく、緑や黄色など色鮮やか。一五年には国の「日本トイレ大賞」の一つに輝いた。

 児童らも設計前の構想づくりにワークショップ形式で参加。廊下に面した壁のモザイクタイルを手作りした。六年の吉岡沙帆さん(12)と同、吉田若葉さん(12)は「トイレに気楽に行けるようになった。いろんな人に気持ち良く使ってもらうため、きれいさを保ちたい」と話す。

 市立八幡東中のトイレは、入り口付近に荷物置き場になる男女共用のベンチを設置。室内は、清潔感のある白いタイルが張られ、温かみのある木目調の扉の個室が並ぶ。トイレ中央にはカウンターテーブルも。三年の末次楓さん(15)は「休み時間になると、カウンターに来て友だちと話すのが楽しみ」という。

 同市は教育環境の整備の中で、学校のトイレ改修を重要課題と位置付ける。入りづらいトイレは、子供たちが用足しを我慢して体調を崩したり、いじめの温床になったりする可能性があるとの考えからだ。施工費は、校舎全体のトイレを改修するのに一校平均で六千万〜七千万円かかるが、一一年度から小中学校十二校で順次、工事を進めている。

 愛知県豊川市では、東部小のトイレの個室の扉をカラフルに。音羽中も学年ごとに扉の色を変えた。富山市の光陽小学校は入り口付近にベンチのほか、メダカが泳ぐ水槽や生け花を置く。個室や小便器の前には、絵や写真を掲げている。

◆改修費用の壁 自治体で差も

 ただ、こうした改修ができる自治体ばかりではない。文部科学省が初めて行った公立小中学校のトイレの状況調査(一六年四月現在)では、洋式化率は43・3%にとどまる。改修費用の三分の一は国から補助されるが、全面改修が条件。また、費用の総額が、一校当たり四百万円を超えなければ補助対象にならない。

 岐阜市は洋式化率が25・0%で、本年度までの二年間で、全六十九小中学校の校舎一階部分に洋式便器を最低一カ所整備中だ。名古屋市は32・2%どまりで、トイレの改修は校舎の大規模改修に合わせて進めているという。担当者は「校舎の耐震化の次は空調整備が待っている。トイレも改修を急ぎたいが、費用の問題がある」と話している。

 (浅井弘美、写真も)

 

この記事を印刷する

中日新聞・北陸中日新聞・日刊県民福井 読者の方は中日新聞プラスで豊富な記事を読めます。

新聞購読のご案内

PR情報

地域のニュース
愛知
岐阜
三重
静岡
長野
福井
滋賀
石川
富山

Search | 検索