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「籠池氏、政治家頼る体質」 大阪市議ら証言

学校法人「森友学園」の小学校用地を訪れ、大勢の報道陣に囲まれる籠池泰典理事長=9日午後、大阪府豊中市で

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 小学校の建設用地として大阪府豊中市の国有地を評価額より大幅に安く取得していた大阪市の学校法人「森友学園」。国会で政治家の関与が焦点となり、学園が同市で運営する塚本幼稚園の偏った教育内容も次々と明らかになっている。地元・大阪で、政治家との関わりや教育方針の原点を探った。

 「籠池泰典(かごいけやすのり)理事長は『政治家を利用してなんぼ』と思っている。役に立たないと、私のように絶縁される」

 籠池氏側から十年ほど前に二回の要望を受けた自民党の大阪市議が明かした。幼稚園で使うため、隣にある公園の出入り口を幼稚園側に新設するよう求められたが「園のためだけに、そんなことは無理」と断った。

 その後も幼稚園の独占的な公園利用に住民から苦情が上がった。苦情を収めるよう園側に頼まれたが「住民の言い分が正しい」と拒否。すると、籠池氏の妻から「それを何とかするのが議員でしょ」「役立たず」とののしられ、絶縁を通告された。

 地域政党・大阪維新の会の市議は「五〜六年前に別の市議(当時)が要望を受けた際に立ち会った」。この際も公園をめぐる住民とのトラブルに関する要望だったという。自民党の別の市議は「籠池氏は十五年ほど前に何度か要望に来た。あちこちの政治家に節操なく行っている。体質的に政治家に頼るタイプでは」。一連の問題で、維新の大阪府議が小学校設立の認可に協力を求められたことが明らかになっている。

 一方、塚本幼稚園は、運動会で園児に「安倍首相頑張れ」と宣誓させるなど、異様な教育が注目された。既に退園した元園児の保護者らは「こんな幼稚園と知っていたら、子どもを入れなかった」と話す。

 二歳児が通える「最年少クラス」や英語教育に引かれて入園させた四十代の母親は「通園バスや給食などの条件を優先させて塚本幼稚園を選んだ」。だが、次第に子どもが日の丸を見て「幼稚園のマークだ」と言ったり、母親の前で「ちん思うに−」と教育勅語を暗唱したりするようになった。子どもの連絡帳に、領土問題や南京大虐殺、慰安婦問題に関する新聞記事が貼られたり、当時のNHK会長の罷免を求める署名運動に抗議するはがきを配られたりして、うんざりするようになったという。

 こうした教育方針について、前理事長時代にPTA役員を務めた女性は「当時の塚本幼稚園は普通だったが、籠池氏が当時、園長だった別の幼稚園では、軍歌を歌わせるなどの兆候があった」。この女性は、前理事長が一九九五年に亡くなる前に「籠池に後継を任せるのが不安」と話していたのを覚えているという。

 塚本幼稚園はホームページで外国人を蔑視する文言を掲示していた。母親の一人は「日本がすばらしいというのはともかく、それで他国をさげすむのは…。親が学園に賛同していたとしても、子どもに押しつけるのは良くない」と語った。

 (豊田直也)

 

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