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自動車、ベア3000円要求 春闘交渉スタート

富士重工業の吉永泰之社長(左)に要求書を提出する労働組合の山岸稔執行委員長=15日午前、東京都渋谷区で

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 春闘相場をリードするトヨタ自動車や富士重工業など大手自動車メーカーの労働組合が十五日、経営側に要求書を提出した。各労組は基本給を底上げするベースアップ(ベア)について、昨年と同じ月額三千円を要求。三月十五日の集中回答日に向け交渉を始める。トランプ米大統領の保護主義的な経済政策に対し、経営側は警戒感を強めており、どの程度のベアが実現するかが焦点になる。

 さらに今春闘では、正規・非正規間の賃金格差の縮小や、電通の新人社員の過労自殺問題などを踏まえて各企業が長時間労働の是正などの「働き方改革」にどのような姿勢を示すかも注目点になる。

 東京都渋谷区の富士重本社では十五日午前、労組の山岸稔執行委員長が「グローバル競争の中で必死に努力してきた思いを込めた」と、ベア三千円、一時金六・二カ月の要求書を提出。吉永泰之社長は「受け止めました」と応じた。

 トランプ大統領は北米自由貿易協定(NAFTA)の再交渉を表明しメキシコに工場があるトヨタ自動車、日産自動車、ホンダ、マツダや部品メーカーなどは経営戦略の変更を迫られかねない。昨年後半から進んだ円安ドル高で自動車各社の業績は比較的堅調だが、経営側は固定的な人件費が増えるベアには慎重な姿勢を示している。

 自動車各社の労組の上部団体である自動車総連は、直接雇用の非正規社員についても、時給換算で「二十円目安」の賃金底上げを主張。残業時間の上限を引き下げる協定の締結も目指している。

◆トヨタ労組、1万300円賃上げ要求

 愛知県豊田市のトヨタ自動車本社でも、トヨタ自動車労働組合(鶴岡光行執行委員長)が賃金水準を底上げするベースアップ(ベア)に相当する賃金制度改善分として月三千円、年間一時金六・三カ月分(最大約二百三十万円)を求める要望書を提出した。

 定期昇給に当たる賃金制度維持分の七千三百円を合わせると月一万三百円の賃上げ要求となる。要望書を受け取ったトヨタの伊地知隆彦副社長は「経営状況は厳しく不透明だが、要求内容について真摯(しんし)に議論したい」とコメントした。

 トヨタ労組は二〇一六年春闘で、ベア分として三千円を要求し、千五百円で妥結、定昇分と合わせて八千八百円の回答を得た。一七年三月期の連結営業利益は、円高の影響で、前期比35%減の一兆八千五百億円を見込むが、賃上げの継続性を重視し、昨年と同額のベア分を要求した。

 

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