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知るコレ!

社会を学ぶ一歩 子どものボランティア

ホームレスの支援活動(しえんかつどう)で温(あたた)かいすいとんを提供(ていきょう)する子どもたち=名古屋(なごや)市内で

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 17日で阪神大震災(はんしんだいしんさい)から23年です。この震災では全国(ぜんこく)から多くの人々がボランティアに駆(か)け付(つ)け、1995年は「ボランティア元年」とも呼(よ)ばれました。その後どんどん身近(みぢか)になり、経験者(けいけんしゃ)も増(ふ)えてきたボランティア。小中学生の活動(かつどう)について調(しら)べてみました。 (芦原千晶(あしはらちあき))

 「熱(あつ)いお茶なので気を付(つ)けてくださいね」

 昨年末(さくねんまつ)、愛知県田原(あいちけんたはら)市の特別養護老人(とくべつようごろうじん)ホームの食堂(しょくどう)。福江(ふくえ)中3年の鈴木悠斗(すずきゆうと)さん(15)と河辺隼汰(こうべはやた)さん(15)が、緊張(きんちょう)の面持(おもも)ちでお年寄(としよ)りにお茶やアイスを差(さ)し出していました。2人は福江中の任意(にんい)のボランティア団体(だんたい)「ドリームの会」のメンバー。これまで海岸(かいがん)の清掃(せいそう)やコンサートの運営(うんえい)なども経験(けいけん)してきました。

 始(はじ)めたきっかけについて「部活動(ぶかつどう)のように中学でボランティアの経験も積(つ)みたかった」と2人。体験するうちに「地域(ちいき)の人と活動するのが楽しく、やりがいも感(かん)じた。地域のことをよく考えるようにもなった」と言います。この日は車いすを押(お)して散歩(さんぽ)にも。「入所者(にゅうしょしゃ)から、ありがとねと笑顔(えがお)でお礼(れい)を言われ、うれしかった。今後も機会(きかい)があれば続(つづ)けたい」と話しました。

 名古屋(なごや)市内では今月9日夜、小中学生7人が家族(かぞく)と共(とも)にホームレスの人々に食事(しょくじ)を提供(ていきょう)する活動をお手伝(てつだ)い。湯気(ゆげ)の中、すいとんを準備(じゅんび)していた小学3年水野愛海(みずのまなみ)さん(9つ)は「初(はじ)めは緊張したけれど、あいさつもできるようになり世界(せかい)が広がった」。4年日坂香澄(ひさかかすみ)さん(10)は「子どもでも手伝えてうれしい」と話しました。

 さて、あらためてボランティアって何でしょう?

 「誰(だれ)もが住(す)みやすい社会をつくるために、自分から進(すす)んで社会や人のために活動(かつどう)すること」。そう答えてくれたのは、愛知県社会福祉協議会(あいちけんしゃかいふくしきょうぎかい)(社協)ボランティアセンター相談員(そうだんいん)の山田久美子(やまだくみこ)さん(60)たちです。

 子どももできる活動で多いのは、防災(ぼうさい)マップ作りのように地域(ちいき)に関(かか)わるものや、清掃(せいそう)活動といった環境(かんきょう)や自然(しぜん)に関(かん)するもの、福祉施設(しせつ)でのお手伝(てつだ)いなど。ほかに髪(かみ)を切って寄付(きふ)するヘアドネーションやスポーツイベントのお手伝い、ベルマークや使用済(しようず)み切手の収集(しゅうしゅう)など幅広(はばひろ)くあります。

 気持(きも)ち良(よ)く活動するために、気を付(つ)けたいマナーもあります=表参照(ひょうさんしょう)。山田さんは「友達(ともだち)と参加(さんか)すると友達とおしゃべりしてしまいがちだけど、ボランティア先の人たちとの交流(こうりゅう)を大切に」「ボランティア活動に見えて怪(あや)しげな団体(だんたい)につながっていることもあるので活動や団体の評判(ひょうばん)を確(たし)かめて」と助言(じょげん)をくれました。

 2016年社会生活基本調査(きほんちょうさ)(総務省統計局(そうむしょうとうけいきょく))によると、全国(ぜんこく)の10〜14歳(さい)でボランティアをしていたのは26・5%。小学生までは学校や家族(かぞく)が活動の機会(きかい)を用意(ようい)することが多く、中学生になると自主的(じしゅてき)に参加する人も増(ふ)えてくるようです。2年前の熊本地震(くまもとじしん)では、避難所(ひなんじょ)で子どもたちが掃除(そうじ)や水運(みずはこ)びを積極(せっきょく)的に手伝う姿(すがた)も見られました。

 同センターには5年ほど前から、子どもや親から「ボランティアをしたい」との問(と)い合わせが増え、昨夏(さっか)からホームページに、子ども向(む)けの情報(じょうほう)を載(の)せ始(はじ)めました。夏休みは特(とく)に体験講座(たいけんこうざ)も増えるそうです。

 家庭や学校では出会えない人と知り合えて「ありがとう」と言ってもらって心が満(み)たされたり、地域社会を深(ふか)く知るきっかけになったり、いろんな発見(はっけん)があるボランティア。「子どものうちから取(と)り組むことで、見知らぬ人や世界(せかい)を思いやる力もつきますよ」と愛知県社協スタッフ。活動したい人は、地元の社協のボランティアセンターに問い合わせてみてくださいね。

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