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知るコレ!

温かく見守り 手助けも 認知症サポーター

認知症(にんちしょう)の人への接(せっ)し方を考える寸劇(すんげき)=愛知県一宮(あいちけんいちのみや)市の南部(なんぶ)中で

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 物事(ものごと)が覚(おぼ)えられず、できていたことができなくなる認知症(にんちしょう)。高齢(こうれい)社会では、認知症の人に接(せっ)する機会(きかい)も増(ふ)えるでしょう。国は、1時間ほど認知症の勉強(べんきょう)をした人を「認知症サポーター」と認(みと)める仕組(しく)みをつくっていて、その人数は800万人を超(こ)えました。最近(さいきん)は、小中学校で講座(こうざ)を受(う)け、サポーターになる子どもが増えています。 (佐橋大(さはしひろし))

 愛知県一宮(あいちけんいちのみや)市の南部(なんぶ)中学校では12日、「認知症(にんちしょう)サポーター養成講座(ようせいこうざ)」が開(ひら)かれました。1年生約(やく)300人が受講(じゅこう)しました。

 講師(こうし)を務(つと)めた市高年福祉課(こうねんふくしか)の保健師(ほけんし)、山形祐子(やまがたゆうこ)さんが、認知症は、脳(のう)の病気(びょうき)が原因(げんいん)で起(お)きることを強調(きょうちょう)。物事(ものごと)を覚(おぼ)えられないだけでなく、お金の計算や日時の把握(はあく)など、できていたことができなくなることを説明(せつめい)しました。

 続(つづ)けて、市の職員(しょくいん)らが、認知症の人への対応(たいおう)を考える劇(げき)を演(えん)じました。悪(わる)い例(れい)として、560円のまんじゅうを買うため1万円札(さつ)を出したおばあさんに、店員(てんいん)が「小銭(こぜに)があるのに1万円札を出されると困(こま)るんですよ」と、いら立ったように言う芝居(しばい)をしました。認知症でお金の支払(しはら)いがうまくできないことに無理解(むりかい)です。おばあさんは「もういい」と怒(おこ)って帰りました。

 良(よ)い例も演じました。店員は、優(やさ)しく声を掛(か)けて、財布(さいふ)から小銭を出すよう促(うなが)し、一緒(いっしょ)に数えて、余(あま)りを財布に返(かえ)しました。おばあさんは、息子(むすこ)の好(す)きなまんじゅうが買えて、うれしそうです。

 認知症の人は、周(まわ)りの人の接(せっ)し方によって、気持(きも)ちや感情(かんじょう)が大きく変(か)わるのです。認知症サポーターが必要(ひつよう)とされる理由(りゆう)です。受講した生徒(せいと)にはサポーターの印(しるし)、オレンジリングが配(くば)られました。手首などにはめていれば、介助者(かいじょしゃ)らに一目で分かります。

 山形さんは「サポーターは、認知症の人や家族(かぞく)の気持ちを理解して、温(あたた)かく見守(みまも)る人」として「できる範囲(はんい)で手助(てだす)けして」と呼(よ)び掛けました。

 受講した寸田航生(すんだこうせい)さんは「認知症の人の感情を理解できた」、鵜飼彩加(うかいあやか)さんは「講座はとても分かりやすかった」と話しました。

 認知症(にんちしょう)サポーターの養成(ようせい)は2005年に始(はじ)まりました。目的(もくてき)は理解者(りかいしゃ)を増(ふ)やすことです。今年6月までに全国(ぜんこく)で27万回を超(こ)える講座(こうざ)があり、約(やく)892万人がサポーターになりました。

 昨年度加(さくねんどくわ)わった約131万人のうち、小中学校で養成されたのは、およそ3分の1にあたる約43万人です。厚生労働省(こうせいろうどうしょう)の担当(たんとう)者は「子どもたちが大人になるころには、認知症の人はさらに増え、その理解が今以上(いじょう)に必要(ひつよう)になる。2年前に作った国の計画でも、学校でのサポーター養成を進(すす)める方針(ほうしん)を盛(も)り込(こ)んでいます」と話します。

 一宮(いちのみや)市も2年前、市内の小中学校での講座を本格的(ほんかくてき)に始めました。昨年度、学校で講座を受(う)けた人へのアンケートでは、約7割(わり)が、認知症の人の困(こま)っていることが「よく分かった」と答えました。

 大人のサポーターには、認知症の人に適切(てきせつ)に接(せっ)して、混乱(こんらん)を和(やわ)らげることなどが期待(きたい)されています。一宮市の山形(やまがた)さんは「小中学生は、家庭(かてい)で『認知症のことを学校で勉強(べんきょう)した』と家族(かぞく)に話し、意識(いしき)を高めてもらうだけでもいい」と話します。

 12年の時点で、65歳(さい)以上の認知症の人は462万人と推計(すいけい)されています。25年には約700万人に増える見込みです。国は認知症サポーターを20年度までに1200万人に増やす計画です。大人向(む)け講座は自治体(じちたい)の介護予防(かいごよぼう)の窓口(まどぐち)で知ることができます。

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