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知るコレ!

自由な時間増えるかな

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 毎月最後(さいご)の金曜日は早く仕事(しごと)を終(お)え、家族(かぞく)や友人と買い物(もの)や食事(しょくじ)をしたり、趣味(しゅみ)を楽しんだりする「プレミアムフライデー」が24日から始(はじ)まります。お店にとってはお客(きゃく)さんを呼(よ)び込(こ)むチャンスに、企業(きぎょう)では社員(しゃいん)の働(はたら)き方を見直すきっかけになるようにと期待(きたい)されています。 (川合道子(かわいみちこ))

 1月下旬(げじゅん)の金曜日、午後3時すぎに岐阜県高山(ぎふけんたかやま)市の飛騨信用組合(ひだしんようくみあい)(ひだしん)を訪(たず)ねると、職員(しょくいん)たちが次々(つぎつぎ)と帰っていきました。

 ひだしんでは今月から始(はじ)まる「プレミアムフライデー」を先取(さきど)りし、1月の第(だい)1週目から取(と)り組みをスタートさせました。特徴的(とくちょうてき)なのが毎週金曜を「プレミアムフライデー」にしたことです。「忙(いそが)しい月末(げつまつ)に全員(ぜんいん)帰るのは無理(むり)なので、毎週みんなが交代(こうたい)で帰るようにしました」とブランド戦略部長(せんりゃくぶちょう)の水口昌己(みずぐちまさみ)さん(52)。

 仲間(なかま)と飲食店(いんしょくてん)に行く人もいれば、趣味(しゅみ)のゴルフを練習(れんしゅう)する人、資格(しかく)を取るために図書館(としょかん)で勉強(べんきょう)する人などさまざま。4児(じ)の母でもある女性(じょせい)職員(36)は子どもと買い物(もの)に行き、いつもより手間をかけて夕食を作りました。「子どもの笑顔(えがお)を見るとまた仕事(しごと)を頑張(がんば)ろうと思えます」と話しました。

 プレミアムフライデーは国と約(やく)1300の企業(きぎょう)でつくる日本経済団体連合会(けいざいだんたいれんごうかい)(経団連)などが考え、さまざまな企業や団体に参加(さんか)を呼(よ)び掛(か)けている試(こころ)み。どんな狙(ねら)いがあるのでしょう。

 経団連産業政策本部(さんぎょうせいさくほんぶ)の小川尚子(おがわなおこ)さん(45)は「世(よ)の中にお金が回るようにするためです」と説明(せつめい)します。例(たと)えばお店で物が売れると、物を作る工場やそれを運(はこ)ぶ会社にもお金が入ります。もうかれば働(はたら)く人の給料(きゅうりょう)が上がり、また何かを買おうという気持(きも)ちになります。

 日本では今、一人一人が物やサービスにお金を払(はら)う「個人消費(こじんしょうひ)」が低迷(ていめい)しているといわれています。「どこかでお金の流(なが)れをつくるスイッチを入れることが大切」と小川さん。給料を上げ、将来(しょうらい)への不安(ふあん)を取り除(のぞ)くことと併(あわ)せ、時間をつくりお金を使う機会(きかい)を増(ふ)やそうと考えたのです。

 一方、仕事を早く切り上げるにはどうしたらいいでしょう。最近(さいきん)は長時間労働(ろうどう)が社会問題(もんだい)になっていることもあり、経団連にはたくさんの企業から相談(そうだん)が寄(よ)せられているといいます。

 「他(ほか)の日に残業(ざんぎょう)するのでは意味(いみ)がありません。無駄(むだ)な仕事を見直し、効率(こうりつ)よく働く方法(ほうほう)を考えて」と小川さん。先進国(せんしんこく)が加盟(かめい)する経済協力開発機構(きょうりょくかいはつきこう)(OECD(オーイーシーディー))のデータを基(もと)にした調査(ちょうさ)によると、日本は1時間あたりに生み出すお金(労働生産性(せいさんせい))がアメリカの68ドルに対(たい)して42ドルと低(ひく)い傾向(けいこう)にあるのです。

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 プレミアムフライデーを楽しもうと、商店街(しょうてんがい)や百貨店(ひゃっかてん)などと「まちぐるみ」で取(と)り組んでいるのが静岡(しずおか)市です。100以上(いじょう)のお店や美術館(びじゅつかん)、文化(ぶんか)センターが「ちょっぴり特別感(とくべつかん)」のある企画(きかく)を準備(じゅんび)。例(たと)えばフェリー会社は夕日や夜景(やけい)を楽しむクルーズ、フランス料理店(りょうりてん)は大人限定(げんてい)のディナータイムを親子向(む)けにします。

 静岡商工会議所(しょうこうかいぎしょ)などとも連携(れんけい)し、働(はたら)く人が早く帰るよう後押(あとお)し。介護施設(かいごしせつ)を運営(うんえい)する会社では「職員(しょくいん)が元気になれば、利用(りよう)する高齢者(こうれいしゃ)により良(よ)いサービスを提供(ていきょう)できる」と参加(さんか)を決(き)め、こうした企業(きぎょう)は10社以上に広がっているといいます。市商業労政課(しょうぎょうろうせいか)の担当者(たんとうしゃ)は「経済(けいざい)を活性化(かっせいか)するだけでなく、暮(く)らし方を豊(ゆた)かに変(か)えるチャンス。市のイメージアップにもつなげたい」と意気込(いきご)んでいます。

 

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