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鉄道まるっと切り抜き帳

泰緬鉄道を世界遺産に タイ、日本人の感情忖度も

クワイ川鉄橋を渡る列車=7月24日、タイ西部カンチャナブリ県で(共同)

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 【バンコク=共同】第二次大戦中、旧日本軍がタイとビルマ(現ミャンマー)間に建設し、映画「戦場にかける橋」でも描かれた泰緬(たいめん)鉄道を国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界遺産に登録する動きがタイで始まっている。だが親日国タイでは日本人の感情を忖度(そんたく)し、国際的に知られている「死の鉄道」の表現の使用に関し、賛否両論が出ている。

 「人類が二度とこのような過ちを繰り返さないようにすることが登録の目的だ」。タイ西部カンチャナブリ県で7月22日に開催された住民対象の公聴会で、政府の文化担当者が説明した。

 全長約400キロの泰緬鉄道は1942年の着工から1年余りで開通。連合国軍の捕虜やアジア人労働者らが動員され、過酷な労働やマラリアで10万人以上が死亡したとされる。

 世界遺産となれば注目度が一層増し、観光客も増えるが、旧日本軍の残虐行為があらためて強調されることにもなる。公聴会では出席した約450人の約半数が「『死の鉄道』との表現を使用すれば、タイと日本の外交関係に摩擦を引き起こす」と懸念を示した。

 一方、「日本を責めるつもりはないが、歴史の事実だ」「『死の鉄道』は国際的にも認知されていて、最適な名称」などの意見も出た。

 タイ政府は、現在も残っている一部の鉄道やクワイ川鉄橋、連合国軍捕虜の墓地などを2020年初めまでにユネスコに申請したい方針だ。

 

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