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鉄道まるっと切り抜き帳

22日に懐かしの松阪電気鉄道イベント 撮り鉄・奥井さんの映像上映

かつて松阪市内を走っていた松電=奥井さん提供

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8ミリカメラのフィルムを手に来場を呼び掛ける奥井さん(左)と文我さん=松阪市日野町で

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 大正時代から昭和中期にかけて松阪市内を走っていた「松電」こと旧私鉄「松阪電気鉄道」の映像を上映し、思い出を語るイベント「懐かしの松電」が22日、本町の松阪産業振興センターで開かれる。鉄道愛好家で半世紀以上全国各地の鉄道を撮り続けてきた日野町の奥井宗男さん(81)らが映像を提供している。奥井さんは「昔を懐かしみ、楽しんでもらえたら」と話す。 

 日野町で家業の青果店「八百甚(やおじん)」を営んでいる奥井さんは、23歳で8ミリカメラを手にして以来、鉄道車両を追って全国を訪れた。車両映像だけでなく、当時の暮らしぶりがうかがえるように、車窓や駅のホームから見える町並みなども記録しているのが特徴だ。

 「店の仕事の合間を見つけては出掛けた。鉄道好きとしての楽しさもあるし、仲間が自分の映像を待ってくれていた」と奥井さん。長い休みが取れる年末年始はいつも撮影旅行で「正月に家族と過ごしていなかった」。長年、撮り続けてこられたのは家族の理解があったからという。

 奥井さんの映像には、貨車と一緒に田園地帯を駆ける松電や、廃止の翌日に線路からくぎが抜かれる場面などが収められている。

 イベントは市内在住の落語家桂文我さん(57)が提案した。文我さんが偶然、東京都内の書店で松電の映像が収録されたDVDを見つけ、撮影者の奥井さんに声を掛けて実現した。

 文我さんが4歳の時に松電は路線廃止になったが、その記憶は鮮明という。当時は沿線の久保町に住んでおり、市街地の祭りに出掛ける時や散髪に行く際にしばしば利用した。「クリーム色とグリーンの車体が風景に合っていた」と振り返る。「奥井さんの映像は画質が良く、人々の営みを記録していて貴重。みんなに触れてほしい」と語る。

 当日は奥井さんの友人が撮った松電の映像も流され、奥井さんや文我さんが思い出を語る。文我さんらによる落語の披露もある。

 税込みで前売り2500円、当日3500円。川井町の喫茶店「花音」やチケットぴあで購入できる。(問)桂文我事務局=090(1414)9883

(古檜山祥伍)

 <松阪電気鉄道> 1912(大正元)年、松阪市内の松阪−大石の約20キロ区間が、翌年には平生町−大口町を結ぶ区間が開通した。通勤、通学など市民の足として利用され、木材運搬などにも活用された。戦後、自動車の普及などで利用客が減少し、64(昭和39)年に廃止された。

 

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