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廃線50年 設楽でイベントへ 「田口線」次代に伝える

田口線廃線50年のイベントを企画した(左から)小川さん、石井さん、永田さん。背景は現存する唯一の車両「モ14」=設楽町立奥三河郷土館で

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 奥三河山間部を走っていた豊橋鉄道田口線の廃線から今年で50年になる。「地域の暮らしを支えた貴重な遺産。風化しつつある記憶を将来に伝えよう」と、設楽町の3人の若手が記念イベントを企画した。インターネットを使ったクラウドファンディングで資金を募り、手作りで進めていく。 

 3人は、町立奥三河郷土館の学芸員石井峻人(たかひと)さん(33)と建築設計士永田祥知(よしとも)さん(34)、農林業小川晃徳さん(34)。任意団体「田口線50の会」をつくり、関係機関に協力を呼び掛けてきた。

 田口線の廃線は1968年8月31日。乗ったことも、走行風景を見たこともない3人だが、「この山の中にかつて電車が走っていた。想像するだけでロマンをかき立てられる」と、会の代表を務める石井さんは話す。

 イベントの第1弾は夏に予定している「のぼり旗立て」。1500円で旗のオーナーになってもらい、沿線に立てる。続いて一般から田口線の思い出話を募集し、イラストにして記念グッズのコースターと廃線マップに盛り込む。

 7〜10月には廃線跡を歩くツアーを3回開催。設楽ダムの建設に伴い水没する三河田口駅跡では9月1、2の両日、お別れセレモニーを催し、近くのトンネルにミニ列車を走らせて往時をしのぶ。

 各種イベントの経費は、ざっと100万円。6月から始めるクラウドファンディングで調達を見込んでいる。「歴史の1こまになってしまった田口線を肌で感じてもらい、遺産として次世代に引き継いでいきたい」と石井さんは力を込めた。

 イベント詳細はフェイスブック「田口線廃線50年を盛り上げるプロジェクト」で紹介中。(問)石井さん=090(7273)5821

(鈴木泰彦)

 <田口線>三河田口駅と国鉄(現JR)飯田線本長篠駅を結んだ22・6キロの単線鉄道。地元資本の田口鉄道により1929年に一部開通。32年に全通した。56年、田口鉄道は豊橋鉄道と合併し、豊鉄田口線となった。65年、台風被害により三河田口−清崎間の運転を休止。68年8月31日、全線が廃止された。設楽町田口の町立奥三河郷土館には現存する唯一の車両「モ14」が展示されている。

 

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