挑む 浮世絵 国芳から芳年へ
2019年2月23日〜4月7日
名古屋市博物館
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鉄道まるっと切り抜き帳木製SLに青春重ね 安城の北岡さん作品展
木で作った蒸気機関車(SL)模型の作品展が21日、安城市の市民ギャラリーで始まる。作者の同市緑町の北岡茂治さん(81)は「SLは青春時代の僕の心を支えてくれた思い出の乗り物なんです」と目を輝かせる。 滋賀県土山町(現甲賀市)出身。中学卒業後に就職先の刈谷市の町工場へ向かうため、亀山(三重県)から名古屋行きのSLに乗る時、出発前のブオーンという大きな音が響いた。「寂しくて泣きそうだったが、ふわっと気持ちが晴れ、頑張ろうと思えるようになった」 その後、自動車部品メーカーに転職。定年退職後は家具造りを学ぶなどして楽しんでいた。10年前、ある展覧会で竹細工のSLを見た。あのころの思いがよみがえり、自分でも作れないかと挑戦した。 最初の作品は「デゴイチ」で知られる「D51」の30分の1の模型。試行錯誤で4カ月ほどかかった。「構造が頭に入っていないとうまくいかない」と気付き、実際にD51を運転していた人に話を聞いたり、実物を見に行ったりした。専門書や図鑑なども集め、自分で図面を引いてから制作した。 使ったのはヒノキやブナ、アカシアなど12種類の天然木。使う部分に必要な強度や色合いによって使い分ける。1両に使う部品は600点以上に上った。細かい作業が続くが「作品展を開きたいという目標に向かって頑張った」と振り返る。 明治時代に米国から輸入され、北海道で活躍した「弁慶号」や往年の花形列車を引いた「C62」、修理工場のジオラマなど41点を紹介。「僕の中で1つの区切り。思いのこもったSLの世界を楽しんでもらえれば」と話す。25日まで。 (四方さつき) PR情報
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