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鉄道まるっと切り抜き帳

1910年建築、日本最古の跨線橋 JR半田駅

明治時代から残るJR半田駅跨線橋。右側は赤レンガ造りの油倉庫=半田市で

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 紅白に塗り分けられた壁に三角屋根。レトロな印象を醸す橋は、JR武豊線の半田駅(半田市御幸町)の改札とホームのつなぎ役。明治から100余年、どれほどの数の人が渡っただろう。建築時と同じ場所に残る跨線橋(こせんきょう)としては日本で最古という。

 ファンも多いというその跨線橋の魅力を、「半田鉄道少年団」4代目団長の竹内元章さん(49)に尋ねた。「補修しながら、100年以上の古さのものをいまだに使っていることでしょうか」。柱の西洋建築風のデザイン、階段脇の窓ガラスは長方形ではなく平行四辺形。竹内さんは「街の玄関に込めた当時の人々の心意気が、そのモダンな造りから感じられる」と話す。

 武豊線は、東海道線の建設資材を武豊港から運ぶ目的で、1886(明治19)年3月に開通。「武豊線物語 本冊」などによると、当時の武豊−熱田間の所要時間は1時間45分と、現在の倍近くかかったという。跨線橋は1910(同43)年11月に新設された。すぐそばには赤レンガ造りの油倉庫も造られ、当時のまま保存されている。

 2010年にJR東海が武豊線の電化工事を発表。電化に伴う跨線橋の取り壊しや移設がファンの間で心配されたというが、15年3月の電化後も変わらずに残されている。

 「跨線橋を残すための策として、架線やパンタグラフの位置を下げるなど工夫されているようだ」と竹内さん。「柱1つにしても半田の歴史や誇りがある。今後も何らかの形で残ってほしい」と力を込める。40周年の節目を迎える半田鉄道少年団もまた、駅の清掃や花壇整備をはじめ、駅利用者や地域の住民の快適さにつながる奉仕を続けている。 

(三宅千智)

 

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