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鉄道まるっと切り抜き帳

東京メトロ銀座線が90周年に 当時の「1001号車」国重文指定

地下鉄博物館に展示されている日本最初の地下鉄車両1001号車=東京都江戸川区で

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 「東洋初」の地下鉄である東京メトロ銀座線が、年末に開業90周年を迎える。開業時走っていた車両「1001号車」は今年、国重要文化財に指定された。最も古い地下鉄ならではの歴史が詰まる90年の歩みを振り返ると、知られざる銀座線の姿も見えた。

 1927(昭和2)年12月30日、浅草から上野まで2・2キロの地下鉄が誕生した。運営は、ロンドンで世界初の地下鉄を視察した実業家の早川徳次(のりつぐ)が設立した東京地下鉄道。当時の地下鉄は1両編成。「上野駅から乗ろうとした人の列は上野広小路まで続き、1時間以上待ったそう。浅草まで歩いた方が早いけど、物見遊山ですね」と、1001号車を保存展示する地下鉄博物館(東京都江戸川区)の和田忠副館長は笑う。

 1001号車は開業から40年間、銀座線を走り続けた。当初の座席は濃い緑色で、車内の電灯はおしゃれな間接照明。東京メトロは新型車両の導入に合わせ今年から、40編成のうち2編成を開業当時のデザインにして運行している。

 銀座線の線路幅は1435ミリ。東京で2番目の地下鉄として計画された丸ノ内線も同じだが、他の東京メトロ線や他社線の多くは1067ミリに変わった。銀座、丸ノ内線が他の路線と乗り入れできないのはこのためだ。

 上野から先が徐々に延び渋谷まで開通したのは39年。その過程で、現在は表から見えない「幻のホーム」も生まれた。表参道駅のホーム端から渋谷側をのぞくとわずかに見えるホームもその1つだ。

 千代田線の駅の開通に合わせ72年、神宮前駅から改称した表参道駅は、千代田線との乗り換えは地上に出る必要のある構造だった。このため78年、半蔵門線の駅開業とともに、3線の乗り換えが地下でできるようホームの位置をずらし、使われなくなった旧ホームは資材置き場として残った。

 開業90周年記念事業で東京メトロは12月上旬から中旬にかけて、末広町−神田間に約2年だけ仮設された「幻の」旧万世橋駅とともに、旧ホームをライトアップし、車内から見学できるようにする。 

(神谷円香)

 

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