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鉄道まるっと切り抜き帳

鳥取・若桜鉄道の山田社長が講演 伊賀線開業100周年記念

四季折々の忍者列車を写した写真も飾られた

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 伊賀線開業100周年を記念して、若桜鉄道(鳥取県)の山田和昭社長(53)を招いた講演会「地方鉄道のこれからを考える」が23日、伊賀市のハイトピア伊賀であった。経営危機をさまざまなイベントやアイデアで乗り切った山田社長。「地元の心のよりどころになる鉄道が理想」と話し、4月から公有民営化する伊賀鉄道に向けてエールを送った。 

 伊賀線活性化協議会が主催し、市民ら約100人が訪れた。伊賀鉄道と同じ第三セクターで、鳥取県東部19・2キロ間を走る若桜鉄道は、2009年に全国初となる公有民営方式での運営を取り入れた。

 山田さんは早稲田大理工学部卒。IT業界でシステム開発に携わった。秋田県の地方鉄道のアドバイザーにもなり、業績回復に貢献した。2年前に公募で若桜鉄道社長に就任した山田さんは「鉄道がなくなれば、町がなくなる」と危機感を抱き、さまざまなアイデアを打ち出してきた。

 昨年4月には、観光列車としてSLを実験的に走行させたり、今年3月にはスズキ隼(はやぶさ)と連携してして大型バイク「隼」をデザインしたラッピング列車と、隼のライダーたちが並走するパレードをしたりした。列車内に主婦や僧侶のガイドを置いたりもした。住民も駅清掃に協力する。

 「鉄道は地域の広告塔。意識を変える必要がある」と山田さん。

「鉄道が、行政や民間企業、マスコミをつなぐ軸となることで、地域が元気になる」と持論を展開した。

 伊賀鉄道は、市と近鉄でつくる第三セクターとして、伊賀神戸駅(近鉄大阪線)と伊賀上野駅(JR関西線)間の16・6キロを結ぶ。来年4月からは市が駅や車両や施設を所有し、伊賀鉄道が運行する「公有民営方式」に移行する。

 講演を聞いた岡本栄市長は「第三セクターとして、官民一体となって盛り上げていきたい」と述べた。伊賀鉄道営業部長の榎本方士さん(54)は「地元が各駅の清掃などに全面協力している点に感銘を受けた」と話した。

 高校時代まで伊賀鉄道で通学していたという無職中嶋孝さん(68)=比土=は「伊賀も人口が減り続けている。まちを残していく意味でも行政を巻き込んで、鉄道を活用していかなければ」と切実な思いを語った。

 講演会に続いて、クリスマスコンサートもあり、ハンドベルなどの音色を響かせた。会場には、四季の伊賀鉄道の写真も飾られた。

(飯盛結衣)

 

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