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尾張万華鏡

壁をはう、怪しい輝き 排気ダクト

撮影データ レンズ70−200、F4、1/5秒、ISO400

写真

 ちょっぴり曇った鏡が並んでいる。昼間は濃淡うつろう空の青、夜になれば黄色や赤の街明かりをはじいてキラキラ。縦長の棒のような形は、懐かしのコンピューターゲーム「テトリス」みたいでもある。

 ここは、名古屋駅前。二〇二七年のリニア中央新幹線開業を見すえ、次々に新しいビルが天を目指す。桜通沿いの一角が昨夏、ぽっかりと駐車場になり、八階建てビル「コスモス名駅east」の背中がのぞいた。

 ビルを所有する名岐不動産(名古屋市北区)によると、鏡の正体は、さびにくい亜鉛めっきの鉄板でできた排気ダクト。各階に入る英国風パブ、三重県産品にこだわる居酒屋、焼き肉店の厨房(ちゅうぼう)などから屋上へ伸びている。

 日付が変わるころ、近くのバーに勤める女性(35)が見上げた。「周りの光をはじいて輝くなんて、したたかな夜の女みたい。さびにくいってのは、うらやましいけど」

 写真・木戸佑

 文・中野祐紀

 
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