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尾張万華鏡

名古屋城のシンボル 木造にも似合うでよ

撮影データ レンズ800ミリ、テレコンバーター1・4、1/1000秒、F10、ISO400

写真

 もう見りゃあせたかね。名古屋に新しくできた東南アジア風の仏塔。どえりゃあきれいだに。

 はぁ、とろくさいこと言っとってかんて? 悪(わり)い悪(わり)い。そう、私、みんな知っとらっせる名古屋城のシャチホコだがね。おなか丸見えでやらしいもんで、つい仏塔のふりしてまったんだわ。彫りの深いイケメンで通っとるのに、こんな姿をさらされてまってよ。

 家康さまの命でお城が造りゃあせた当初から、私と同じ高さ二・六メートルの大きな金シャチがござったと。それから空襲に遭うまで、三百三十年。藩の財政立て直しでうろこをはがされてまって、薄い部分を鳥がついばむもんで金網で覆われたげな。長寿だった初代は、おうじょうこいたもんだわ。

 そこへいくと戦後生まれの私はあんばよう暮らしてきたわな。

 ほんでも今、一つ不安に思っとるんだわ。天守閣を木造にするって言っとるで。私、こう見えて一・二トンもあるでよ。新しい天守にも載せてまえるか、向こう端にいるかあちゃんと最近、その話ばっかりしとるんだわ。

    ◇

 名古屋弁協力・シャチ誇レンジャーの今枝和仁さん、青木裕典さん

 写真・浅井慶

 文・日下部弘太

 
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