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みえびとの肖像

第46回 石川達也(27) ガンガゼを研究する尾鷲市水産技師

石川達也さん

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◆海の砂漠化 止めたい

磯焼けの進んだ早田沖の海底で生息する生物を記録する=尾鷲市早田町で

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 海藻の森やそこにすむ魚介類が姿を消してしまう磯焼け。水産業に深刻な打撃を与える、「海の砂漠化」とも呼ばれる現象の解明に身をささげる。研究者、ダイバーとして、命豊かな海の再生を追い求める。

 三重大で海洋生物学を専攻し、ウニの一種ガンガゼと出合った。海藻を食べ尽くすことが磯焼けの一因とされていたが、寿命すらわかっていなかった。生態の謎に迫るため八年前、早田(はいだ)浦(尾鷲市)で研究を始めた。

 ガンガゼの間引く量をコントロールして藻場の生態系を回復させる手法を確立した。「ガンガゼを悪者扱いして滅ぼすのは短絡的な考えです」。早田浦での成功例は、磯焼けによる不漁に苦しむ南伊勢町や紀北町の浦々に広まった。

 研究を続けるため尾鷲市職員となり、平日はガンガゼの駆除、休日は調査に明け暮れる。「身近な海を良くしたい」。その思いを胸にきょうも尾鷲の海に潜る。

 写真・文 大橋脩人

 <いしかわ・たつや> 尾鷲市南陽町在住。和歌山市で生まれ育ち、26歳で三重大大学院の生物資源学研究科を修了。同年発表した磯焼けに関する論文が日本水産学会誌で論文賞を受賞した。

磯焼けの原因とされ、駆除の対象となっているガンガゼ=尾鷲市早田町で

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