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夏から始める「赤本」のススメ 大学受験対策の“バイブル”

大勢の親子が参加した赤本の活用講演会=名古屋市東区の正文館書店本店で

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 大学受験対策でおなじみの過去問題集「赤本」。まとまった勉強時間が取れる夏休みを前に、出版元の教学社(京都市)が勧める効果的な赤本の使い方を聞いた。

 「入試問題は『こんな問題が解ける人に来てほしい』という大学からのメッセージなので、これを早い時期に感じ取ってください」。五月下旬、名古屋市東区の正文館書店本店で、教学社編集部の高橋克典さん(27)が受験生や保護者に赤本の活用法を講演した。

 赤本は一九五五年に創刊。北海道から沖縄まで全国の大学の約半数に当たる計三百七十一の大学に対応し、大学入試センター試験の問題集などを含めると五百九十八点に上る。入試問題の傾向と対策、過去の入試問題と解答、大学情報などを掲載している。

書店のコーナーに平積みされる赤本=名古屋市東区の正文館書店本店で

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 高橋さんによると、早めに志望大学を決め、過去の問題を解き、対策を重ねることが合格への近道という。教学社の統計では、赤本が一番売れるのは入試本番が近づく一月だが、東京大についてはピークは六〜七月。入試対策に時間がかかる難関大ほど、買い求める動きは早い。

◆学習ノートは見開きで

 では実際にどのように活用していけばいいのか。

 専用の学習ノートを一冊つくるといい=イラスト。市販のノートでできるし、教学社は二〇一四年から、チェック欄を埋めていく「赤本ノート」を発売している。

 ノートは見開きで使い、左ページで問題を解き、右ページで傾向を分析し、対策を書き込む。

 問題を解く時は、日付と「<1>得点・時間」を忘れずに。目標の正解率も記入すれば、集中力も変わってくる。

 答え合わせをしたら、「<3>傾向」で「長文の量が多い」など、出題の傾向を自分の言葉で残そう。入試問題のレベルと自分の実力の違いを明らかにすれば、苦手分野を意識できる。

 「<4>チェック項目」では時間配分、解答の順序、ケアレスミスの量などを振り返り、「<5>実力分析」では、反省点や自分に足りない力を具体的に書き込んで。「<6>対策」は苦手な設問、課題、今後の対策(やること)の三点をまとめる。この中の「やること」が特に重要で、いつまでに何をするかをあぶり出すといい。

 「<2>総評」は最後で構わない。全体のポイントを整理する。入試前などに見返すと、努力の成果を可視化でき、自信になるという。

 高橋さんは「今の時期は、自分の力をどこまで伸ばせばいいかを知ることが大切です。過去問を粘り強く何回も解けば、大学からのメッセージも見えてきますよ」と話している。

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◆「黒本」や「青本」も

 教学社の「赤本」は、一九六五年、白地に緑や黄色だった表紙が、赤色に統一されて受験生にその名で呼ばれるようになった。

 表紙の色で定着した過去問題集は、「黒本」と「青本」もある。黒本は大手予備校、河合塾グループの河合出版(東京)が手掛け、「黒は落ち着いた色」(編集幹部)として使用。一方、青本は駿台予備学校の出版部門、駿台文庫(東京)が編集。「青は駿台のイメージカラー」と話す。

 いずれも通称で、共通して大学入試センター試験の過去問題集を出版しているが、五〜二十五年分と収録年数が異なる。一般的に、赤本は国公立大の二次試験用や私立大入試などの種類が豊富。予備校関連の問題集は、解答の執筆陣に自社の講師が関わっていて、充実した解説が売りという。

 購入の際は実際に手に取り、自分に合ったものを選びたい。

 (美細津仁志)

 

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