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<新聞を作ろう> 現場を予想“一瞬”狙って

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 編集会議で取材テーマを決めた愛知県豊橋市の小学生6人。作業日程も決まり、次は念願の取材だ。だがその前に、忘れてはいけないのが写真撮影の練習だ。小学生と中日新聞記者による新聞づくりの2回目は、記事の内容を引き立てる写真撮影の仕方を学ぶ。

◆どんなシーン撮ろうかな?

 先生役を務めるのは、豊橋総局の小嶋明彦カメラマン(37)。入社十五年目で、一瞬のミスが命取りになるプロ野球の撮影経験もある。愛知県の東半分を占める三河地方の話題を追い、カメラ片手に海へ山へと駆け回る日々を過ごす。

 取材で児童らは、手のひらサイズのデジタルカメラを使用する。初心者のやりがちなミスがシャッターを押した時の手ぶれと写真の傾きだ。小嶋カメラマンは対策として「脇を締めてシャッターを押す」「背景にある柱や枠が斜めに傾いてしまっていないかを必ずチェックする」と教えてくれた。

 取材前にどんなシーンを撮るか予想しておくと現場で慌てずに済む。ではどんな場面をカメラに収めるか。小嶋カメラマンは、人が話をする場面を例に挙げた。「無表情より笑顔、さらに身ぶり手ぶりを交えて一生懸命話す写真の方が見栄えがするよね」。記念撮影のような静止した写真より、動いている写真の方が新聞紙面に躍動感や臨場感を生むからだ。被写体に近づいたり、ズームアップしたりすることで、写真の迫力が増すことも教えてくれた。

 人と一緒に写った物から、その人の特徴や状況を説明するのも新聞の写真の特徴だ。例えば取材相手が先生であることを説明したい場合、背景に黒板、真ん中に本人、手前に授業を聞く子の後ろ姿を入れると授業の一シーンだと分かる。「その人の周囲にある物も一緒に撮影してみて」と小嶋カメラマン。動植物園の取材を控えた飯村(いむれ)小六年の水野百々香さんには「背景に動物を入れると、園内の雰囲気がよく伝わるよ」と具体的にアドバイスした。

 とにもかくにも「習うより慣れよ」。児童らは引率の先生を取材相手に見立てて撮影練習をした。「写す方向や角度で見え方が異なるから、上下左右にちょこちょこ動くんだよ」。小嶋カメラマンが促す。

デジタルカメラを使って撮影練習をする児童たち=愛知県豊橋市の豊橋総局で

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撮影練習で取材相手役の旭小・鈴木立子先生(右)の撮り方を指導する小嶋カメラマン=愛知県豊橋市の豊橋総局で

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 練習中、先生になった理由を問われた飯村小の小野浩史教頭が「先生になれば給食が毎日食べられると思ったから。ちなみに大好物はソフトカレー麺だ」と告白。室内が爆笑に包まれる一幕があった。

 みんなが笑顔の今こそシャッターチャンス! だが児童らも一緒になって大笑いしていた。“その一瞬”は突然やって来ると学んだ児童たちだった。

 (那須政治)

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