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高校生・大学生

ICTで地域愛発信を 静岡で「高校生サミット」

そろいのTシャツとめがね姿で取り組みを発表する福井県鯖江市JK課のメンバー=静岡県島田市で

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 地域活性化のキーパーソンとして高校生の活躍が期待されている。8月末に静岡県島田市で開かれた「全国高校生サミット」には、各地でまちづくりに携わる高校生が集結。若者ならではの感性と情報通信技術(ICT)の活用で「地域の魅力を高めたい!」と意欲的だ。

 サミットは昨夏、福井県鯖江市でまちづくりに参加する女子高生でつくる「JK課」が、地域活性化に取り組む高校生の輪を広げようと開いたのが始まり。今年は「まちづくり×ICT」をテーマに、地元の島田商業高をはじめ長野県立飯山高など九つの高校や団体の約六十人が参加。三日間にわたり、互いの活動を紹介したり、ICTを使って地域の魅力を発信する手法を学んだりした。

 高校生たちに課せられたのが「島田の宝を探せ」というミッションだ。グループごとに、SLが走る大井川鉄道の新金谷駅や世界一長い木造歩道橋として知られる蓬莱橋といった観光スポットを散策。地域内外の目で見つけた“宝”をスマートフォンで撮影し、動画編集アプリ「ジモフル」で十五秒の作品にまとめる。

 晴れ渡った青空の下、山の斜面に広がる茶畑にレンズを向けたのは、愛知県豊橋市「JK広報室」のメンバーとして、まちのPR活動に取り組む女子高生のごんちゃん(一年)。「畑がモフモフしてかわいい。この土地ならではの景色って感じ」とシャッターを押した。

 普段から情報を得るのも発信するのも、ツイッターなどの会員制交流サイト(SNS)を利用する。見てくれた人に「いいね」を押してもらうには「写真はマスト」ときっぱり。撮った写真を載せる際には、画像フィルターを用いて効果的に見せ、添えるコメントは絵文字を使って「かわいくシンプル」が基本だ。

 市の中央公園を訪れた島田商業高の羽田野裟稀さん(二年)のグループは、芝生広場を走ったりアスレチックで遊んだりする自分たちを“自撮り”。慣れた手つきで画像を編集して説明文や音楽を加え、数十分ほどでPR動画に仕上げた。

 「ちょっとした公園でも楽しめちゃうのが高校生っぽい」とJK課のそよかさん(一年)。普段、住んでいる地域にはショッピングモールやテーマパークがなく「何もないまち」と感じていたが「身近なところにも目を向け魅力を探してみよう」と思うようになった。

 物心つくころにはインターネット環境が整っていた「デジタルネーティブ」と呼ばれる世代。高校生たちの情報処理能力やSNSによる発信力には、まちづくりに携わる大人たちも注目する。今回のサミットを主催した島田ICTコンソーシアムの大石歩真さん(40)は「若者ならではの感性で見つけた地域の魅力を積極的に発信することで、他の世代との懸け橋になってほしい」と期待を寄せる。

島田市の魅力をPRする動画を制作する高校生たち=静岡県島田市で

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 参加者は互いの活動に刺激を受けつつ交流を深めた。地元の食材で加工品作りなどに取り組む福井県立丹南高の仲野瑛一郎さん(三年)は「工夫次第でできることがたくさんあると感じた。同じ高校生として負けていられない」。島田商業高の太田さやかさん(三年)は「活動内容は違っても『地域を活性化させたい』という思いは共通。私たち若い世代が先頭を切って行動し、地域を盛り上げていきたい」と力を込めた。

 (川合道子)

 

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