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高校生・大学生

記事切り抜き、個性発揮 「まわしよみ新聞」を体験

「まわしよみ新聞」を作る高校生スタッフたち=中日新聞社で

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 もしスマホ世代の女子高生が、気になる新聞記事や広告などを切り抜いて再編集したら−。新聞の堅苦しいイメージがなくなった!? 参加者同士が交流を深めながら楽しむ「まわしよみ新聞」が全国に広まりつつあるという。高校生スタッフが、人気の秘密を探ってみた。

 挑戦したのは、本紙で高校生スタッフとして活動する愛知、岐阜、滋賀県の女子高生七人。ガサガサと紙面をめくり「手が黒くなっちゃう」とこぼしつつ、面白い記事を見つけたのか笑みを浮かべては次々と記事を切り抜いた。

 新聞と聞くと「難しそう」と思うかもしれないが、まわしよみ新聞は、新聞というメディアを使ってコミュニケーションを楽しむ「遊び」だ。

 まちづくりプロデューサーとして活動する大阪市西成区の陸奥賢さん(38)が四年前に発案し、各地に広まった。手順は大きく分けて三つある。

 (1)持ち寄った新聞を広げ、自分が気になった記事や広告を一人三枚ずつ切り抜く

 (2)なぜそれを選んだのか、一人一枚ずつ理由を紹介する

 (3)切り抜いた記事を画用紙に貼り付け、壁新聞にする

 一グループは五人前後。友人同士はもちろん、家族や見知らぬ人とだって楽しめる。

 初対面というスタッフも多く、ぎこちない雰囲気が漂う中、一人が披露したのは−。「学校の授業なら選ばないと思うのですが…」と前置きした上で、「やっぱりジャニーズでしょ!」とイケメンの顔写真がずらりと並ぶ広告だ。「おー」と歓声が上がり、場は一気に盛り上がった。

 「いじめ」や「成人年齢の十八歳引き下げ」といった同世代に関わる記事についても意見を交わすスタッフたち。同じ切り抜きでも、選んだ理由は一人一人で全く異なる。

 経済面からコンビニ統合の記事を選んだ地方在住のスタッフは「遊ぶ場所が少なく、コンビニのスイーツ巡りが唯一の楽しみ。種類が少なくなるのは大問題」と明かした。

 どうしたら同世代に読んでもらえるかを考えながらレイアウト。あえて目立つ広告の下に記事を配置する案にまとまった。偶然にも見つけた広告の「『読む』を楽しむ」の文字に「これ良くない?」とスタッフたち。全会一致で、新聞の題字にペタリと貼った。

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◆他者の目線で視野広く 発案者・陸奥賢さん

陸奥賢さん

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 「読む」を楽しむ新聞! おもろいでんなあ。ポップでコメントつけたりマスキングテープでカラフルにしたりして、女子力の高さを感じますわ。

 僕がまわしよみ新聞を始めたのは、日雇い労働者が集まる大阪・釜ケ崎の喫茶店で目にした光景がきっかけ。一人の客が店のママに「これ見てみ」と新聞を渡すと、それを見たママは「こっちの記事のが面白いで」と返す。そうやってワイワイやりとりするのを見て、新聞はみんなで回して楽しめる、コミュニケーションのツールなんやなあと思いました。

 今の時代、知りたいことはスマホでどんどん深掘りできるけど、僕はそういう「虫の目」だけでなく、全体を見渡す「鳥の目」も必要と思ってます。まわしよみ新聞をやっていると、自分が全く興味のない記事を他の参加者が出してくるわけなんですが、それが自分の世界を広げ、豊かにしてくれると思うんです。

 新聞はアナログだから、子どもからお年寄りまで楽しめる。学校だったら授業だけでなく「まわしよみ新聞部」をつくったらいいかもしれませんね。もし高校にできたら、全国初の部活やと思いますよ!

 (川合道子)

 

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