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滋賀・呼吸器事件 再審決定

両親宛て手紙 真実は一つ 戦い続けたら勝てる

 西山さんは逮捕から刑務所を出所するまでの十三年余りの間、両親に宛てて三百五十通を超す手紙を書き、事件や再審への思い、受刑生活の苦悩などをつづっていた。取り調べでの自白が二転三転したが、両親には無実を訴え続けた。

 「自分はTさんをぜったい殺(こ)ろしていないことをしゅちょうしていくつもりです」。一審公判中(二〇〇五年八月)にこう書いた西山さん。刑期満了まで一年近くになっても、「私はTさんを殺ろしていません。これだけは胸をはって言えることです」(一六年五月)と変わらなかった。

 冤罪(えんざい)を訴えながらも、服役を強いられる状況には悔しさをにじませた。「なにもしていないのに…と毎日自分自身とかっとうしています」(〇七年十月)と胸の内を吐露。「おんなの子としての一番輝かしい20代30代をここでくらさなあかんのやもん」(一二年十二月)とまで書いた。

 再審について書くときは不安や期待が入り交じった。プレッシャーから「再審をやめたい」と弱音を吐くこともあったが、「無実なので絶対に(有罪判決を)受け入れることができません/無実の受刑者として精一杯(せいいっぱい)に努力しています。再審はむずかしいし長い月日がいります。でも真実は1つ戦いつづけたら勝てます」(一六年十月)と自分に言い聞かせた。

 自身による事件の被害者とされた男性患者についても忘れなかった。責任感から「巡回をしていたらなくなっていなかったかもしれない」(〇八年四月)と書き、両親に「行けたらでいいのでおはかまいりしてあげて下さい」(一三年)と求めたこともあった。

 現在の弁護団との出会いを振り返り「幸運に恵まれた」(一六年十一月)と喜んだ西山さん。その弁護団と力を合わせ再審開始決定を勝ち取った。(角雄記)

 

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