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肩こり 腰痛 合わない寝具も一因 高さ、硬さタオルで補正も

 心身の疲労を回復させるはずの睡眠。しかし、朝起きたら肩が凝っている、腰が痛いなど、せっかく眠っても痛みが取れず、むしろ増していた、という経験はないだろうか。専門家によると、枕やマットレスが合っていないことが一因として考えられるという。使っている寝具が今の自分に合ったものかどうか、新年を迎える機会に見直してみては。 (小中寿美)

 名古屋第二赤十字病院(名古屋市昭和区)の整形外科では、肩こりのひどい人に枕の使い方を指導している。「悪化の要因は枕かもしれない。起床時に痛みを感じる人はチェックを」と佐藤公治院長(60)は話す。

 あおむけに寝た時、枕に頭だけ乗せた状態だと、首の下に隙間ができて肩に負担がかかってしまう。枕は首までしっかり乗るサイズが良く、下側の端に肩を添わせると隙間が埋まる。枕の大きさが足りない場合はタオルで補える。枕と近い高さになるようタオルを巻いて首の下に当てる。

お尻の部分にタオルを置いて補正する三橋美穂さん(実際は小さい方から重ねる)=東京都中央区で

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 脊椎・脊髄が専門の佐藤さんは、快適に寝られる枕の高さや素材を研究したことがある。磁気共鳴画像装置(MRI)を使って背骨のS字カーブの状態を調べたところ、枕の後頭部の高さは高すぎても低すぎても脊髄などの神経を圧迫するとの結果に。佐藤さんは「枕をしない人が結構いるが、首の部分のカーブが深くなり、腕に向かう神経が圧迫される」。適度な高さを保つため後頭部には固めのビーズを、首の後ろには柔らかく温かい羽毛を使った枕も試作してみた。

 ただ、「S字カーブは個人差が大きく、加齢でも変化する。頸椎(けいつい)症などで脊髄の通り道が狭くなっていると痛みも出やすい。高さも素材も結局は人それぞれ」と佐藤さんは感じている。

 難しい枕選びだが、合っているかどうかはどう判断すればよいか。寝具メーカーでの研究開発を経て快眠セラピストとして活躍する三橋美穂さんは「枕の端で寝ていたり、起床時に枕が外れていたりする人は合っていない可能性がある」。逆に枕が合っていれば、あおむけで寝た時に呼吸が楽で、寝返りも打ちやすい。

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 この条件に合う枕を選ぶとよいが、枕の高さはマットレスや敷布団など敷寝具の硬さで変わるため、注意が必要だ。「枕を買う際に、使っている敷寝具についても聞いてくれる店員なら信頼できる」と三橋さん。今の寝具が合っているか調べる時も、枕と敷寝具のセットで表のポイントを確認するとよい。

 腰痛に悩む人は、敷寝具が合っていない可能性がある。三橋さんによると腰が浮く場合は硬すぎ、腰が沈み込む場合は柔らかすぎ。「腰痛には硬めがいいと信じている人が多いが、隙間が埋まるくらいの柔らかさは必要」と話す。

 「特にスリムな人は敷寝具の反発で腰などに痛みが出やすく、柔らかめが合う。それなのに硬いマットレスを快適に感じる場合は枕が高すぎる」と指摘。頭が持ち上がり、腰はマットレスについて楽になるが、肩や首に負担がかかるため改善の余地はあるという。

 腰痛の人は寝る姿勢は横向きが良く、脚の間にクッションを挟むと重みが分散されてより楽になる。腰にできる隙間を埋めるため、ウエスト部分にタオルを巻き、ズボンのゴムなどで固定する方法もお勧めだ。

 近年は、敷寝具の上に重ねるタイプの低反発マットレスなどが人気だが、三橋さんは「敷寝具によっては理想の寝心地が得られないこともある」と説明する。お尻の乗る部分がへたっていると、重ねたマットレスも沈み、結局は腰痛につながる。敷寝具の上下を逆さにしたり、裏返しにしてもへこむときは、写真のようにタオルを重ねて補正する。改善しない場合は買い替えを考えるべきだという。

 

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