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iPS心筋治療 臨床へ 大阪大 年度内に初の移植

 人工多能性幹細胞(iPS細胞)から作った「心筋シート」を重症心不全患者に移植する臨床研究が大筋で承認されたことを受け、研究を実施する大阪大の澤芳樹教授(心臓血管外科)が十六日、東京都内で会見し、本年度中に一例目の移植をし、三年以内に研究の対象となる三人全員への移植を終える考えを明らかにした。近く患者に投与する細胞の培養を始める。=核心<3>面

 チームは心臓移植に代わる治療の実現を目指してiPS心筋シートを開発した。澤教授は「ようやくスタート地点に立った。多くの心不全患者が待っており、有効な治療法にしたい」と意気込みを語った。

 再生医療を使った新たな治療法に期待がかかるが、細胞が腫瘍になるなどリスクもあり、安全確保も求められる。

 計画ではiPS細胞を心筋細胞に変化させてシート状(直径数センチ、厚さ約〇・一ミリ)にし、虚血性心筋症の患者の心臓に貼り付けて、安全性や効果を確かめる。iPS細胞は、京都大の山中伸弥教授らが備蓄を進める拒絶反応が起きにくいものを使う。

 チームによると、移植した細胞は三〜六カ月で消滅するが、その間に特殊なタンパク質を出すことで新しい血管が作られ、患者の心筋の再生を促すと見込まれる。

 他人の細胞を使うことによる拒絶反応を抑えるための免疫抑制剤は、移植後三カ月で投与をやめる。動物実験では影響がなかったとしている。

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