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C型肝炎、腸内フローラに異変 名市大グループ 早期発見など期待

 名古屋市立大大学院医学研究科の田中靖人教授らのグループは、腸内で生息する細菌の集団「腸内フローラ」に関して、C型肝炎患者の場合は菌の種類が少なく、さらに特定の菌が増加していることを発見した。C型肝炎の早期発見や悪化予防につながることが期待される。研究内容は一日、米科学誌電子版に掲載された。

 人間の腸には千種類、百兆個以上の細菌が生息するといわれる。植物のように群生している様子から、英語で「花畑」の意味を持つ「フローラ」と命名され、最近はさまざまな病気との関連が指摘されている。

 研究グループは、血液の循環経路などから、腸と関係の深い肝臓に着目。市立大病院などのC型肝炎患者百六十六人と、健常者二十三人の計百八十九人の便を解析した。

 その結果、患者の腸内細菌の種類は、健常者の半分ほどしかないことが判明。また、慢性肝炎、肝硬変、肝がんと症状が重くなるにつれて、腸内フローラの一種で、主に口腔(こうくう)内に生息する「レンサ球菌属」が増えていることも分かった。特に肝がん患者では、健常者の十倍以上もあることが確認された。

 レンサ球菌属は、尿素をアンモニアなどに分解する遺伝子を持っていることも判明。同菌属が、脳機能を低下させる「肝性脳症」に直結するアンモニアの増加を引き起こしている可能性があるという。

 田中教授らは「抗生剤でレンサ球菌属を抑え、善玉菌の摂取や口腔内の適切なケアでC型肝炎の悪化を抑えられる可能性を示した。重症化する前の予防策を考えるきっかけにもなってほしい」と話している。

 

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