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急性心筋梗塞 発症後2時間 治療着手率 地方は11%

三重大など研究 搬送改善訴え

研究成果を発表する伊藤教授(左)と増田助教=津市の三重大で

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 三重大は28日、5大疾病の1つ、急性心筋梗塞の発症直後に必要な治療を受けた患者が、都市部に比べて地方は半分程度にとどまるとの研究結果が出たと発表した。治療を受ける医療機関への直接救急搬送を増やすことが課題になると指摘する。救急医療体制や自治体の施策の改善が急がれそうだ。(鈴鹿雄大)

 急性心筋梗塞は都市部より地方が死亡率が高い傾向があり、発症時は閉塞(へいそく)した心臓の血管を再び開通させるカテーテルを使った治療を2時間以内に施すことが望ましいとされる。

 三重大大学院医学系研究科循環器・腎臓内科学の伊藤正明教授や増田純助教らは、金沢大、弘前大、愛媛大、東京の関係機関と合同研究を実施。東京都と各大学がある地方4県で、2013年に発症後1日以内にカテーテルを使った治療を最初に受けた計約3400人の経緯や背景を分析した。

 発症2時間以内の治療率は都内20.7%に対し地方は11.5%どまり。他の施設を経由することなく治療を受けた医療機関に直接救急搬送された割合は地方44%で都内より16ポイントも低かった。

 さらに地方はかかりつけ医にかかった後などの転院搬送が40%と目立ち、都内の28%を大きく上回った。一方、12時間以内に治療を受けた割合で比べると、大きな違いは見られなかった。

 増田助教は「急性心筋梗塞を疑う症例では、カテーテル治療が受けられる施設へ確実に直接搬送できるように、地域の救急連携体制をつくることが必要」と指摘。「疑いがある場合は迷わず119番通報してほしい」とも話した。

 研究成果は日本循環器学会の学術誌「サーキュレーションジャーナル」のオンライン版に掲載された。

 

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