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医師ら「母体保護のため」 三重県が調査結果公表

 旧優生保護法で知的障害者らに不妊手術が強要された問題で、三重県は28日、関わった医師らへの聞き取り調査結果を公表した。医師らは「人工中絶を繰り返していた女性の母体保護のためという認識だった」などと説明している。

 不妊手術の適否を決めた優生保護審査会について、県に残る1963〜79年の記録では49人に「手術が必要」と決定した。この中に会議を開かず、持ち回りの書類審査だけで手術を認めたケースが70年と71年に2件あったことが本紙の情報公開請求などで判明。これを受け県は今月12日、医師、元県職員らへの聞き取りと書類の詳細調査を始め、書類だけの承認が他に65年にも1件あったことが分かった。

 聞き取りに対し、県立病院に勤務していた精神科医は「何度か行政に依頼されて、優生手術のために診断書を書いた。知的障害で生活に困窮している方が多かった」と証言した。県の担当者は「人工中絶と強制不妊手術を同時に行えば、手術代を公費で負担してもらえるため、申請された可能性がある」と指摘する。

 一方、書類審査だけで手術を認めた例について、関わったとみられる元職員16人に連絡を試みたが、全員が亡くなっているか所在不明で、経緯は分からなかったとしている。

 会議の議事録の調査では、手術の理由として「異性に興味が強く、性的な問題行動が見受けられる」「対象者が子を産んだら、本人、子、周辺の不幸は必然」などの発言があった。三重県では手術数が少ないことを問題視する指摘もあった。

 

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