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ほっトライン(教育相談)

いじめ解決後、無気力な息子 尾木直樹さんが答えます

 【Q】高校二年生の息子は、一年生の時にいじめにあいました。先生方に相談しながら解決し、学校に通っています。しかし、二年生の現在もやる気がなく課題も提出せず、毎日、スマートフォンをいじっています。このまま本人に任せて見守っていてよいのか不安です。(男性、50代)

 【A】一年時のいじめ、よく乗り越えましたね。しかし、現在は学校には通っているものの、本人はどこかスッキリせず、学校に安心できる居場所が見つからないのでは。そういう心理状態が「無気力」を生み、気分を紛らわせてくれるスマホに依存するような生活を送らざるを得なくさせているのかもしれません。

 まず、いじめ解決後について学校の先生に伺いましょう。無気力なのは、人間不信などいじめの後遺症が一因かもしれません。

 次に、学校生活に意欲が持てないとしても、スマホ中心の生活になってしまっていること自体に問題があります。

 スマホの問題は、今日の高校生にとって喫緊の課題です。アクセス時間は一日当たり平均百七十八分、高校生の60%もがネット依存の傾向が中程度以上にあるとも。ネットの依存的な使用は前頭前野の活動を鈍らせ、記憶力や意思決定力を衰えさせ、キレやすくなることが脳科学の観点から指摘されています。さらに長時間接触の弊害で一気に学力低下を来します。

 もちろん、スマホは上手に活用すれば、あらゆる情報の受発信が可能。視野を広げ、人々とつながることもできます。要は使い方次第です。

 息子さんへのご心配はわかりますが、スマホは使用を禁止するのではなく、使用時間や場所などのルールを親子で一緒に決めましょう。一方で、彼の苦悩に共感しながら、無理のない範囲で学校生活について聴き、将来やりたいことやキャリアイメージなども一緒に考えられるといいですね。息子さんも希望を見いだし、結果として学校生活にも張りが生まれ、スマホに依存する生活から脱出できるかもしれません。

     ◇

 教育評論家尾木直樹さん、養護教諭すぎむらなおみさん、享栄高校野球部顧問・日本高野連評議員大藤敏行さん、フォトジャーナリスト安田菜津紀さん、桜花学園大非常勤講師近藤日出夫さんが教育の相談に答えます。

 勉強や学校生活、友人関係などに関する子どもや保護者の相談・疑問、先生の悩みなどを、連絡先とともに郵便(〒460 8511 中日新聞教育報道部 ほっトライン宛て)か、ファクス、メールで送ってください。中日新聞のホームページでも「投稿・ご意見」の「教育相談」から投稿できます。

 

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