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岐阜市長選特集

立候補予定者座談会詳報(中)

座談会で意気込みを話す岐阜市長選立候補予定者の(右から)中西さん、柴橋さん、吉田さん、森下さん、棚橋さん、小森さん=中日新聞岐阜支社で

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岐阜市新庁舎の完成イメージ図。左奥はぎふメディアコスモス

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 岐阜市長選の座談会詳報二回目では、争点の一つ市役所新庁舎建設計画への考えを紹介する。製菓会社社長の中西謙司さん(56)=自民推薦=、元民主党衆院議員の柴橋正直さん(38)、ベンチャー企業社長の棚橋保之さん(37)は、基本的に現計画を推進・尊重する立場を、一方で元国会議員秘書の吉田里江さん(52)、元市議の森下満寿美さん(57)=共産推薦=、元銀行員の小森忠良さん(59)は見直しを訴えた。

 (進行・柏田健次郎岐阜支社報道部長)

 ◆新庁舎建設計画に意見を。

 <吉田さん> 規模の見直しを訴えたい。市の人口減少、財政状況を考えると、これほど大きな規模が必要なのか。観光資源の点では、金華山、岐阜城の風景は、庁舎の高さを高さ九階ほどに抑えなければ、付加価値が付かない。計画について、市民にしっかり説明責任が果たされていないのも、反対する理由の一つ。

 <森下さん> 新市長の下で、見直しを行うべきだ。三百億円規模の庁舎を本当に市民の声を聞いて計画したのか疑問。東京五輪で人件費も資材費も高騰したこの時期に、見切り発車でいいのか。本庁舎に一点集中ではなく、地域事務所を充実させるあり方も大事。

 <棚橋さん> 金融危機による不景気で、みんなの心が冷め切ってしまい、大きなモノを建てることで、みんなを盛り上げようという意図があったのでは。市の魅力をつくろうと、議会などで考えてきた新庁舎の規模は尊重できる。建設時期は五輪で資材が高騰する中、進めるのは疑問。合併特例債の活用が認められる期間で、市民の負担にならないよう造っていきたい。

 <小森さん> 私は計画白紙撤回の立場。合併特例債の期限が延長される見通しなので時間的余裕はある。ぎふメディアコスモスと新庁舎の年間の維持管理費を合わせると、六億〜七億。今後の市の財政が耐えられるのか。公共施設の建て替えも待っている。百年に一度の新庁舎、もう一度、市民目線で見直し、若者の雇用や社会保障に予算を充てるべきだ。

 <中西さん> 合併特例債の期限延長を前提に建設を延期しても、政府の政策によって金利が上昇するなど予断を許さない。現庁舎がアスベスト使用により、災害時に使えなくなるリスクを考えると、市民を守る防災拠点として、いち早く完成させることが必要。議会の議決を尊重し、計画通り推進するべきだ。

 <柴橋さん> 再入札は二月十九日で現市長の任期内。再入札が不調になったら計画は見直さざるを得ないが、落札された場合、運用面、レイアウトなどの見直しはできる。例えば市長室をより市民に開かれた場所にし、商業施設を入れるなど多様に利用してもらう。

 ◆批判や補足などはありませんか。

 <森下さん> 中西さんは計画推進がいいと言ったが、本庁舎も南庁舎も耐震補強に問題は無く、今すぐ危ないとはならない。合併特例債も延長されるので急ぐ必要はない。災害があったら、エレベーターは止まる。十八階建てを防災拠点にした場合、職員が上り下りすることがいいのか。

 <棚橋さん> 計画の延べ床面積は、職員数やニーズを踏まえ必要な広さ。人口減少で将来的に余るかもしれないスペースには、誘致企業にテナントとして入ってもらい、税収を改善できると考えている。

 <小森さん> 新庁舎の延べ床面積は現庁舎の約一・六倍。大きさを出すための費用がかさんでいる。行政の仕事はフロアをまたぐと難しい。縦に長い方より横がいい。今後、在宅ワークなど市職員の働き方も変わり、森下さんが言うように地域事務所の充実が大事。

 <中西さん> 広域連携が必要な中、市役所の仕事はもっと増える。メディコスなどと連携した、魅力ある都市空間をつくる意味でも、ある程度の質の建物が市役所としてあるのは、まちとして価値がある。防災拠点に関しては、東日本大震災などで実際に庁舎が使えなかった悲惨な例もある。きちんと備えるのが一つの正義だ。

 <柴橋さん> 仮に一から考えていいと言われるなら、私なりに違うアイデアを出したい。ただ行政は連続性の中にあり、何でも白紙にはできない。市民から選ばれた議会の議決をちゃぶ台返しすることも現実的ではない。私も地域の身近な所で行政サービスが受けられる環境づくりを進めたいと思っている。

 <吉田さん> はっきり言わなければいけないのが政治。「仮に」という前提はない。中西さんが言う、県都だから立派な市庁舎がある必要があるかというと、正当性はないと思う。市民の皆さんにもう一度、新庁舎の問題を考えてほしい。

 <岐阜市の新庁舎建設計画> 同市今沢町など現在5カ所に分かれている市役所機能を集約し、現本庁舎の約300メートル北の司町に新築する。18階建て延べ3万9000平方メートル。総事業費は269億円。財源の一部に合併特例債を使い、国が最大約63億円を負担する。

 市によると、1966(昭和41)年建設の現庁舎は、耐震性に問題はないが、天井裏にアスベスト(石綿)が使われており、巨大地震で飛散する恐れがある。

 東京五輪による建設資材高騰などで、昨年8月に実施した工事入札が不調に終わり、市は総事業費を約15億円増額した。次回の入札は2月に行う。入札が成立すれば、4月に着工し、2021年春の開庁を目指す。

 21年3月末までとされている合併特例債の活用期限は、国会で与党の議員立法によって5年延長される動きがある。

 発言順は、公平を期すためにくじ引きで決め、設問ごとに順番をずらしました。

 

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