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ゴッホとゴーギャン展

私の一枚(3) 中川翔子さん(歌手、タレント)

1888年11月、アルル、油彩、カンヴァスファン・ゴッホ美術館(フィンセント・ファン・ゴッホ財団)(C)VanGoghMuseum,Amsterdam(VincentvanGoghFoundation)

写真

◆フィンセント・ファン・ゴッホ《ゴーギャンの椅子》 姿、表情、体温感じる

 ゴッホの「ゴーギャンの椅子」を実際に観(み)て、初めて感じる驚きがありました。印刷では見えなかった筆の軌跡に、光と当時の想(おも)いと感覚が乗って、キャンバスの角度によってさまざまな感覚が湧き上がります。そこにいつも座っていたゴーギャンの姿、表情、体温が浮かんでくるような、そんな感覚です。

 座る人がいなくなった椅子はどこか寂しく、ゴーギャンの優しさを感じさせるキャンドルの灯は暖かく、愛情、羨望(せんぼう)、信頼、尊敬、おそらくゴッホ以外の他の人にはわからないさまざまな気持ちがそこには描き出されています。

 出会いにより生まれる心の変化を、その瞬間にしか描けない心の色を作品に乗せることの素晴らしさ。作品によって厚塗りのものなど絵の具の重なり具合の複雑さから見えてくる、試行錯誤と若い熱のこもった息づかい。色の選び方の変化、印刷と実物の彩度と印象の違いも興味深いです。

 ゴッホが描いた「ゴーギャンの椅子」は、時を超え当時の想いの瞬間の風の匂いや心の色を見せてもらえる作品、そう感じました。

 「ゴッホとゴーギャン展」は来年一月三日から三月二十日まで、名古屋・栄の愛知県美術館で開催。前売り券販売中。

 

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