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ドローンルポ 北海道地震

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山に異様な傷痕 ドローンで撮影 北海道地震 厚真町の土砂崩れ現場

 6日未明に発生し、最大震度7を記録した北海道胆振東部地震。36人と最も多くの犠牲者が出た厚真町にある2カ所の土砂崩れ現場を、本紙取材班が10〜11日、小型無人機ドローンで空撮した。

 大量の土砂が民家を襲い、人的被害が集中した同町吉野地区は、町の中心部から車で約10分の場所にある。安否不明者の捜索は、雨に見舞われた10日までに終わり、一転晴れ渡った11日午前の土砂崩れ現場は人も少なく静まりかえっていた。

 土砂で埋まった道路には重機の通り道が確保されているが、押しつぶされた家屋や自家用車、崩れ落ちた樹木や土砂など、災害の爪痕は残されたままだ。

写真

 ここでドローンを飛ばした。山側から見ると、大規模な崩落によって滑り落ちた樹木と土砂が、ふもとの民家を飲み込んで止まったことが分かる。黄緑色の水田に覆い被さっている黒ずんだ土砂は、東日本大震災の津波を思わせる。土砂崩れの衝撃だろうか、稲穂の一部は泥ごと、根こそぎ持ち上がっていた。

 さらに奥にある同町高丘地区へ向かった。スマートフォンの電波は圏外になり、道路脇の電柱からは電線が垂れ下がったまま。間もなく大規模な崩落現場に突き当たり、先に進めなくなった。復旧作業を進める自衛隊の重機の音だけが響く。この先の被害状況を見ることはできない。

 ここで再びドローンを飛ばした。見えてきたのは、尾根の緑だけを残し、土砂崩れで剥げ落ちた赤茶色の山肌が何重にも広がる異様な光景だ。えぐり取られた傷跡がいくつも並んでいるように見えた。吉野地区と同様、黒ずんだ土砂が平地まで流れ込んでいるのも分かった。

 広範囲の土砂崩れを引き起こしたのは、過去の火山活動によって堆積した火山灰や軽石が原因であるとの見方がある。いくつもの山肌が無残に崩れ落ちたドローンの空撮映像は、大規模な自然災害の猛威を突きつけた。(瀧田健司、長塚律)

 

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