トップ > 特集・連載 > 生活部記者の両親ダブル介護 > 記事一覧 > 記事

ここから本文

生活部記者の両親ダブル介護

(49)暑さと寒さ 空調効いた病院で助かる

病院では父のバイタルをチェック。血圧や心拍数などのデータです。最高血圧125とは、私よりもいいですが(一部画像加工)

写真

 在宅で介護をしている方は、この夏は相当の苦労だろう。わが家で在宅だったら、命に関わっていたかもしれない。

 この猛暑のことだ。車のモニターで、外気温四二度とある中を、父(81)と母(82)のいる病院に向かう。着替えなどの荷物を持ち、駐車場から玄関までを歩く。わずか二、三十メートルの距離が遠い。病院の自動ドアを入り、ようやくひと息付けた。

 築四十年を超えるわが家は、暑さ・寒さに弱いつくりだ。先日、弟が床下をチェックしたが、床はベニヤ一枚で断熱材も入っていない。建築を学んだ弟に言わせると「昔の家はこんなもんだよ」と言う。家を建てた時、父母は三十代前半。自分たちが老いることも考えて家を建てろと言う方が無理だろう。なぜか人は大事な決断の時、自分は不老不死のつもりで考えてしまいがちだ。若いと特に。

 だが、老いは淡々とやってくる。六十代までは中古のオフロード型四輪駆動車を乗り回して「夏のレジャー」を楽しむ父だったが、七十代に入ると違ってくる。夏に帰ると、父は半裸でベッドに寝そべっている。クーラーはあるが、母は「臭いがきらい」と窓を開けて使っている。まだ並みの夏だったからよかったが、今年みたいな夏なら間違いなく熱中症になったろう。

 さらに心配だったのは冬だ。冬に帰った時、母が言った。「お父さん、この前火事になったんやよ」。父が火事? 見ると、父のガウンの後ろが焦げている。後ろ向きで暖を取って火が付いたのだ。熱さの感覚も鈍るのだろうか。老いて火の扱いほど怖いものはない。急ぎ石油ファンヒーターを買った。

 (三浦耕喜)

 

この記事を印刷する

新聞購読のご案内

PR情報

地域のニュース
愛知
岐阜
三重
静岡
長野
福井
滋賀
石川
富山

Search | 検索