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デジタルコンテンツ博覧会NAGOYA

3DCGの可能性 専門家に聞く

 名古屋・栄のナディアパークで3日に開かれる3DCGアニメーションの国際コンペティション「国際デジタルアニメーション フェスティバル NAGOYA2016」。「攻殻機動隊S.A.C.」などの作品で知られるアニメ監督の神山健治さんと、東京都現代美術館学芸員の森山朋絵さんに、3DCGがアニメ界に何をもたらすのかなどを聞いた。

◆アニメ監督神山健治さん 驚くような表現に使う

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 −3DCGがアニメ界にもたらすものは何でしょうか

 新たな表現方法と労働、賃金体系をもたらす可能性がある。国内では手書きのアニメは高い評価を受けているが、その一方で、賃金の低さからアニメに携わりたくてもできないという状況も出ている。こうした状況を改善する一つの可能性になってくれたらいいと感じている。

 −3DCGの登場で今後、どのような人材が求められるのでしょうか

 モデリング(造形)のうまさとレイアウトと呼ばれるカメラアングルを決める才能、そして制作全体を見渡せる才能だ。

 −監督の理想とする作品はどのようなもので、3DCGはどう寄与しますか

 来年三月に劇場公開する「ひるね姫」が(理想の作品の)その一つ。3DCGの活用に関しては、制作コストや労力の補填(ほてん)にとどまっているのが現状。驚くような表現に使っていけたらと思う。

◆美術館学芸員森山朋絵さん 精度の高い技法に期待

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 −3DCGはアニメ界に何をもたらすのでしょうか

 第二次世界大戦後、軍事利用から生まれたCGは、今世紀に入って奥行きを含めた3DCGとして精度を増し、現実と区別がつかないほどの表現を可能にした。定番の制作方法として定着した上、仮想現実(VR)や拡張現実(AR)と結び付いて、より精度の高い空間表現を成立させることが期待される。

 −世界での日本の3DCGアニメの位置付けは

 アニメ映画では、すでに一九九〇年代から2Dと3DCGの融合による「日本的」な表現が成立している。例えば、アニメ制作会社「GONZO」の「青の6号」(九八年)は2Dの人物像と3Dの背景を融合させ、「特撮とアニメの複合領域」といわれ、人気を集めた。新海誠監督の「君の名は。」は約百八十もの3DCGカットを採用している。確実に表現の一手法として日本に根付き、世界的にも評価されている。

 <デジタルコンテンツ博覧会NAGOYA> 3、4両日、名古屋・栄のナディアパークで。最先端のデジタル技術を紹介する。最先端の技術を生かしたアートによる街づくりの可能性を探る講演会や仮想現実(VR)の体験ができる展示コーナー、ゲーム業界の著名人が集まるセミナーなどがある。来年3月に劇場公開の神山健治監督の「ひるね姫」の制作資料も展示する。メインの「国際デジタルアニメーション フェスティバル NAGOYA2016」は3日午後1時半からで、25カ国・地域から応募のあった122作品の中から選ばれた最終ノミネート15作品を上映し、グランプリを決める。神山監督の講演もある。(問)中日新聞社会事業部=052(221)0955

(塚田真裕)

 

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