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【環境を考える】

環境訴訟の「壁」越えよう 行政裁量など議論

2010年9月3日

設楽ダム公金支出差し止め請求訴訟に敗れ、記者会見で不満をぶつける原告側=6月30日、名古屋市中区で

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 名古屋で開かれる生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)を前に、自然保護や開発に関する環境訴訟の課題を話し合うシンポジウム「われらと生き物の未来2(ローマ数字の2)」が今月18日午後1〜5時、名古屋市東区の愛知大車道校舎である。自然や環境に向き合う裁判のあり方を考える。

 東海北陸6県を管轄する中部弁護士会連合会などが主催。愛知県の設楽ダム住民訴訟や静岡空港反対訴訟などの弁護団、司法の専門家らが参加する。国や自治体の開発や環境政策に大きな影響を及ぼす司法判断の実例を踏まえ議論する。

 キーワードは「行政裁量の壁」。裁判所が行政の自由裁量に基づく決定を取り消すことができるのは裁量権の範囲を超えるか、乱用があった場合だけという現行法の規定の前に、各地で請求棄却の判決が積み重なっている現実がある。環境訴訟に携わる弁護士からは「裁量権の範囲が不明確」などの指摘があり、こうした点を課題として確認する場になりそうだ。

 また、消費者保護の分野では事業者による不当な契約や勧誘行為を、個人に代わって団体が差し止め請求できる団体訴訟制度が2007年から始まったが、同様の仕組みを環境保全にも取り入れ、訴える側の権利を強める案も紹介される。

 シンポの運営にかかわる愛知県弁護士会の樽井直樹弁護士は「開発の必要性や環境への影響が、裁判で十分に議論されていない現状を乗り越える方法を探りたい」と話す。討論の成果は中部弁護士会連合会が、意見書や提言にまとめる。

 入場無料。問い合わせは、愛知県弁護士会事務局人権・法制係=電052(203)4410=へ。

 

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