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夕歩道(夕刊コラム)

夕歩道

 名古屋で初めてのエスカレーターは一九五三年、今の場所に新装開店した老舗百貨店、丸栄に登場した。動く階段目当ての来店者もいたそうで、乗り場には、めかし込んだ人々の長い列ができた。

 西側壁面の不思議なモザイクタイルが印象的な八階建ての設計は村野藤吾。エレベーターの甘美な扉絵は東郷青児。しゃれっ気あふれる店舗の意匠は、この街の人々の記憶に深く刻まれていよう。

 「4M」と呼ばれてきた名古屋の百貨店から、Mが一つ消えるらしい。地盤沈下が取り沙汰される栄地区の再開発と聞けば夢は広がるが、市民の思い出が詰まった名建築の退場は、やはり寂しい。

 

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