トップ > 愛知 > 9月12日の記事一覧 > 記事

ここから本文

愛知

ダリの直筆デッサンか 岡崎の美術館で10月公開

公開される「アルティーヌ」を見つめる村松副館長代行=岡崎市岡町のおかざき世界子ども美術博物館で

写真

 シュールレアリスムを代表するスペインの画家、サルバドール・ダリ(1904〜89年)の直筆とみられるデッサンが、岡崎市岡町のおかざき世界子ども美術博物館で公開されることが決まった。10月から始まる「天才ダリの版画展」に出品される。

 作品は紙にペンと鉛筆で描いた「アルティーヌ」(縦二十七センチ、横二十センチ)。フランスの詩人ルネ・シャールが一九三〇年に出版した同名の詩集の扉絵で、版画が三十部限定で刷られた。

 七〇年代に東京都内の展覧会で出品されたとみられ、名古屋市の男性収集家(故人)を経て、現在は愛知県内の別の収集家が所有している。ダリ研究で知られる村松和明(やすはる)副館長代行(55)は「ダリの初心に触れられる絵。版画も希少なのに、まさか原画が県内にあるとは思わなかった」と話す。

 砂浜に長大なベッドが置かれ、棺おけが下部のシーツをかき分けて侵入しようとする構図。性交や生と死を連想させる表現は、ダリが得意とした「エロチシズムと死」そのものという。画面手前の波と、うねる髪の毛のようなシーツの緻密な描き込みも特徴的だ。右下には署名がある。

 一九三〇年代は、やわらかい時計で有名な「記憶の固執」をはじめ、ダリのシュールレアリスム表現が充実する時期。アルティーヌはその初期の作といい、村松さんは「進む方向性がはっきり示されている。細密さと豊かな発想を見てほしい」と話した。

 企画展は十月六日〜十一月二十五日。

 (谷口大河)

 

この記事を印刷する

中日新聞・北陸中日新聞・日刊県民福井 読者の方は中日新聞プラスで豊富な記事を読めます。

新聞購読のご案内

PR情報

地域のニュース
愛知
岐阜
三重
静岡
長野
福井
滋賀
石川
富山

Search | 検索