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力加減、技習得に苦闘 岩倉、ヨーヨー元世界王者に学ぶ

三居さん(左から2人目)の指導を受け、ヨーヨーを操る子どもたち=岩倉市本町の市生涯学習センターで

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 頭上にヨーヨーを放ったり、指から外したヨーヨーを空中に投げたり。おもちゃを扱うというよりは武術を披露しているよう。元世界チャンピオンの華麗な技に思わず拍手を送った。

 ヨーヨーの世界王者を複数、輩出した岩倉市。行政もそれにあやかり、「ヨーヨーのまち」として売り出そうとしている。てっきり子どもの遊びと思っていたのだが…。気になった記者は、チャンピオンたちから技を教えてもらえるという講習会をのぞいてみた。

 先月二十八日、市生涯学習センターに赴いた。夏休み中の親子連れなど約二十人が参加していた。講師陣は、市内でヨーヨー販売店を開く、二〇〇〇年の世界チャンピオン三居弘典さん(36)ら三人だ。

 まずは座学。古代ギリシャもしくは中国発祥とされるヨーヨーは、人形の次に古いおもちゃであると考えられていると三居さんは言う。「そんな歴史があったのか!」。どんどん引き込まれていく。リハビリや脳トレにも活用されていると聞き、「ヨーヨーでまちおこしって、ちょっと地味」と考えていたわが身を反省した。

 公式競技では、三分間音楽に合わせてステージで演技し、技術と表現力を競う。世界王者たちの技を動画で見た後、満を持して約二十年ぶりにヨーヨーを握った。プラスチック製だが、祭りの屋台で売っているような薄いものと違い、大きめで握りやすい。

 ヨーヨーを持ち、肩の高さから前方に恐る恐る投げる。だが、ひもが伸び切ったところですぐに勢いが失われ、ヨーヨーがだらんと垂れてしまった。難しい。さっき見ていた三居さんの動きとは程遠い現実。「優しさを捨てて、もっと強く投げましょう!」。〇九年の世界チャンピオン、城戸慎也さん(29)のげきが飛んだ。今度は力を入れて投げると、びゅんっとヨーヨーが手を離れて高速で回転しながら勢いよく手に戻ってきた。こつはつかめてきたが、結んだひもが指先に食い込み、紫色に変色し、痛くて顔がゆがんだ。

 練習すること数十分、日本ヨーヨー連盟の公式検定に挑戦。審査役の三居さんと対面し、じっと見られて急に緊張する。力の加減もよく分からなくなり、簡単にできると思っていた基本技も調子が出ず、ヨーヨーが左右にぶれて回転が止まってしまい失敗。しかし、腕を振ってヨーヨーを前方に投げてキャッチする技は奇跡的に成功した。なんとか一つは習得したと認定してもらえた。大会で大勢が見守る中で技を披露するには、さらなる集中力と強い精神力が必要だと感じた。

 「初めはうまくなくても、練習してチャンピオンになった人も多いですよ」と三居さん。「三居さんも不器用な方でしたか?」と尋ねると「僕は最初から器用な方でした」。まだまだヨーヨー使いへの道のりは遠い。不器用な私は、家に持ち帰ったヨーヨーで地道に練習し、いつか人前で披露できたら。

 (江南通信部・鈴木里奈)

 

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