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闘病の母励ます100キロラン 東浦の風見さんが8日に世界選手権

6月に世界最高記録でサロマ湖100キロウルトラマラソンを制した風見さん=北海道北見市常呂町スポーツセンターで

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 9月8日にクロアチアで開かれるウルトラマラソンの国際大会「IAU(国際ウルトラランナーズ協会)100キロ世界選手権」に、東浦町緒川、会社員風見尚さん(35)が日本代表として出場する。普段はフルタイムで働く「市民ランナー」ながら、今年6月の国内大会で世界最高記録を樹立。「次は挑戦を受ける立場。記録に満足せず、優勝を勝ち取りたい」と誓う。

 ウルトラマラソンは、42・195キロを走るフルマラソンよりも長い距離で競うマラソンの総称。風見さんは六月二十四日に北海道で開かれた「第三十三回サロマ湖100キロウルトラマラソン」で、二十年間も破られていなかった世界記録を4分19秒上回る新記録で優勝。世界選手権の出場権を獲得した。100キロを完走するのはこれが二回目だった。

 東京都出身で、長距離走を始めたのは中学時代。大学は強豪・駒沢大に進んだが、箱根駅伝はじめ主要な全国大会での出走はなかった。卒業後の二〇〇六年、現在の勤務先である大府市の自動車部品メーカー愛三工業の陸上競技部に入部。「タイムが伸びず」、四年で退部した。

 引退後は趣味でジョギングを続けたが、喪失感は大きく、走ることから離れようとも考えた。転機は一二年夏、東京に住む母・恵子さん(65)ががんになったという知らせだった。「自分が走ることで、母を少しでも元気にしてあげたい」。ちょうど同時期にランナー仲間からウルトラマラソンの存在を聞き、新たな挑戦の舞台に決めた。

 選手時代のようにまとまった練習時間がとれない分、走りの質を高めようと模索してきた。現在は出社前の毎朝五時から自宅近くでジョギングを約一時間、終業後には二十〜四十キロ走るなどして練習に励む。マラソン大会には、距離を問わず月に一回のペースで参戦している。一六年十二月から今年一月にかけて、フルマラソンの自己ベストは三度更新した。

 母の容体が安定した今も、思いは変わらない。「母の闘病がきっかけで“走る意味”がより明確になった。遠くにいる母にいい結果を報告することが、自分にとっても力になる」と話す。六月と同様、世界選手権でも最高の結果を報告するつもりだ。

 (宮崎正嗣)

 

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