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名古屋に保護猫カフェオープン 「出会いの場」提供

店内では、ねこじゃらしのおもちゃなどで猫と遊ぶことができる=名古屋市西区香呑町の保護猫カフェ「ひだまり号」で

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 名古屋市動物愛護センター(千種区)に保護された保護猫と触れ合えるカフェ「ひだまり号」が今月、西区香呑町にオープンした。新たな飼い主との「出会いの場」を提供するのが目的。今年生まれた子猫のほか、北区の市営住宅で四十匹以上の猫を飼い、悪臭などから強制退去となった女性から保護された猫もおり、訪れる人たちに癒やしを与えている。夫婦で運営する祖父江昌(まさ)子さん(52)は「猫への恩返しで開いた。かわいそうな猫を一匹でも減らしたい」と話す。

 二階建てバスを改造した店の二階では、猫じゃらしのおもちゃを持った客が猫と遊ぶ。店にいる約三十匹は皆、好奇心が旺盛で、座っている客の背中や脚にすり寄ったり、ひざの上に乗っかかったり。その愛くるしさに、北区の女性客(40)は「何時間でも居たい」と顔がほころぶ。市営住宅から保護されたメス猫「アトム」は元気な様子で、店の子猫たちに乳を与える「母親役」を務めている。

 入店料は午前十一〜午後五時は一時間千二百円、ソフトドリンク飲み放題が付く。午後五時〜八時は一時間千八百円でお酒も飲むことができる。カフェの猫を引き取って飼う場合、料金はかからないが、(1)室内飼いをする(2)避妊去勢手術、年一回のワクチンの接種をする(3)一週間のトライアル期間で、家族の許可などを含め、自宅で飼うことができるか確かめる−ことが最低条件となる。店には一日平均十五人が訪れ、オープンから一カ月弱で六匹が新しい家族の一員になった。

自宅の敷地に置いた、2階建てバスを改造した保護猫カフェの店舗の前に立つ祖父江昌子さん(左)と吉修さん=名古屋市西区香呑町の保護猫カフェ「ひだまり号」で

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 オープンのきっかけは、昌子さんが昨年六月に始めた「ミルクボランティア」。市動物愛護センターに保護された子猫の世話をする仕事だ。五年前に長男を亡くし、ショックから立ち直れずにいるときに知り合いの獣医師に勧められた。はかない命に触れ、「私を必要としている存在がいる」と明るくなれた。

 前向きになった昌子さんは「新たな飼い主を自分で探すところまでやりたい」とカフェの開店を決意。夫の吉修さん(52)は「それで元気になってくれるなら」と、経営していた運送業をたたみ、中古の二階建てバスを自宅の敷地に置いて店舗にした。

 同センターによると、昨年に市内で収容された猫は千百六十九匹。うち二百五十八匹は譲渡されず、殺処分となった。昌子さんは「多くの猫が、愛情を持って育ててくれる家庭に引き取ってもらうことで救われる。そのためにも、たくさんの人が足を運び、猫たちと触れ合ってもらえる店にしたい」と目標を話す。

 (小沢慧一)

 

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