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戦争の狂気、同朋高生が問う 「戦場で人を殺せますか」映像制作

戦争をテーマにした映像作品作りに取り組む同朋高校放送部の生徒たち=名古屋市中村区で

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 名古屋市中村区の同朋高校放送部の生徒らが、戦争をテーマにした映像作品作りに挑んでいる。「あなたは兵士だったら戦場で本当に人を殺せますか」というタイトルで、校内アンケートや元兵士の証言などを基に、若い世代に戦争の実情を考えてもらう内容。作品は九月二十九日の同校文化祭で発表する。

 作品作りに中心となって取り組んでいるのは、夏休み前に引退した三年生や卒業生を含めた同部の五人の班。昨年から、第二次世界大戦やイラク戦争などに関する書籍を読み込み、戦争への知識を深めてきた。

 昨年秋には、校内の生徒百人に「あなたは人を殺せますか」と題したアンケートを実施。自分が兵士だったらと仮定した場合、「人を殺せる」と答えたのは28%だったのに対し、「敵を殺せる」と答えたのは76%に上り、殺害する相手を敵としてとらえた場合、人を殺害することへの抵抗が少なくなる傾向がうかがえた。

 班はまた、第二次大戦時に中国に渡り、上官に命じられて中国兵を殺害した経験を持つ旧陸軍の兵士近藤一さん=三重県桑名市=をインタビュー。狂気が支配し、人を殺害することへのためらいがなくなる戦争の現実を聞いた。作品は近藤さんらのインタビュー映像を交え、人を殺害することの本当の意味や、殺害行為と戦争が切れない関係であることを考えさせる内容になっている。

 昨秋から今夏まで班を率いてきた織田隆睦(たかのぶ)前副部長(三年)は「戦争を経験した人の話を聞くと、心に来るものがあった。美化された戦争ではなく、生々しい話を伝えることで、本当の戦争のことを知ってもらいたい」と話す。

 三年生から制作を引き継いだ岩田悠吾さん(二年)は「作品作りを通して、知らない話をたくさん聞くことができた。高校生目線の作品に仕上げていきたい」と、九月の発表に向け意気込みを語った。

 (中尾吟)

 

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