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慢性疲労症候群の永井さんが闘病の調べを 27日、名古屋で演奏会

ジャズバンドの仲間と共にバイオリンの演奏を披露する永井さん(右)=名古屋市港区のブルーボネットで

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 原因不明の疲労感などが続く「慢性疲労症候群(CFS)」と闘いながら、音楽活動を続ける稲沢市の塾講師永井真衣香さん(34)のジャズライブが二十七日午後一時から、名古屋市港区のブルーボネットで開かれる。症状が目に見えず、周囲の理解を得るのが難しいこともあり「全身全霊で音を奏でる姿を見てもらい、少しでも啓発になれば」と願う。

 体調に異変を感じたのは大学院二年のころ。微熱が続き、何をするにも体がだるく、一人で起き上がれないことも。一年で病院を四、五カ所まわり、ようやく診断された。

 海外で働く夢に向けて国際関係のNPOで働きながら治療を続け、二十八歳の時に米国シアトルへ。小学校で日本語教師のアシスタントとして働いたが、渡米四カ月後に突然歩けなくなり、車いすで帰国した。

 失意の中、知人の誘いでファンだったバイオリニスト高橋誠(せい)さん(44)=名古屋市=の演奏会に行き、感銘。高橋さんに師事し、幼いころから親しんできたバイオリンの演奏を再開した。

 仲間とバンドを組んだり、学校や保育園で披露したり。「楽しんでもらっているはずが、自分が(お客さんの)笑顔をもらい、前向きになっている」

 ただ、ライブの最中にも、体が鉛のように重く感じることも。曲間などに幕袖で座って深呼吸し、水を飲んで休む。表情には出さず、気力だけで乗り切ることもあるが、帰りの車の中ではぐったりするという。

 病気への無理解がつらさに輪を掛ける。知人から「気の持ちよう」「みんなも疲れている」などと言われ、傷ついた。「理解が広がれば」とライブで、自身の闘病体験を話すこともある。

 二〇一五年に結婚し、一昨年、長女里空(りあら)ちゃん(1つ)を授かった。痛みやだるさで、十分に遊んであげられないこともあり、ふがいなさを感じる半面、「頑張る母の背中を見せたい」との思いも湧いてきた。小児病棟で演奏し、闘病する子どもたちの癒やしになることが、新たな夢という。

 ライブではピアノ、ドラム、ベースギターと共にポップスなどを披露する。無料だが、入園料(大人三百円など)が必要。

 (秦野ひなた)

 <慢性疲労症候群> 日常生活が著しく損なわれるほどの強い全身倦怠(けんたい)感や筋力低下などが長期間続く。原因不明で、治療法も確立されていない。2014年度の厚生労働省の調査では、患者の3割が日常生活に介助が必要で、ほぼ寝たきりの生活を送る。国の難病指定は受けておらず、治療費にかかる患者の経済的な負担も課題。病名から「ただ疲れているだけ」などの誤解を受ける可能性があるとして、近年は別称「筋痛性脳脊髄炎」も併記する場合もある。

 

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