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「新技術、明確にして」 天守エレベーター問題で障害者団体

木造で復元される名古屋城天守にエレベーターの設置を求め、会見する愛知障害フォーラムの(右から)辻事務局長、上田孝幹事会副議長ら=名古屋市役所で

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 名古屋城に復元される木造天守にエレベーターを設置しない名古屋市の方針に対し、障害者団体「愛知障害フォーラム(ADF)」(事務局・同市昭和区)は十六日の会見で「史実通りの復元と人の権利とどちらが大事なのか」「新技術を明確にして」と訴えた。国が批准する「障害者権利条約」に反するとも指摘し「みんなが楽しめるものを造って」と望んだ。

 会見で加賀時男代表(76)は「障害者や高齢者の意見が反映されることなく、当初からの計画である『エレベーターを設置しない』と決定されたのは、遺憾と言わざるを得ない」とする声明を読み上げ、今後も設置を求めていくとした。

 市はロボットやはしご車の応用など新技術を導入し、障害者らが天守に登れるようにするとしているが、車いすを利用する辻直哉事務局長(46)も「四年後に開発するというだけでは不安。現段階でバリアフリーになるのはエレベーターだけ。新技術が開発されてから建築に入っても遅くないのでは」と憤った。

 権利条約は、障害者にとって利用しやすい施設やサービスの確保を求めている。辻事務局長は「私たちは階段を目の前にして、絶望を何回も味わわされてきた」と話し「単に歴史に忠実なだけでなく、全ての人たちが安心して上がれるために何が必要かを考えて」と求めた。

 これに対し、河村たかし市長は同日、報道陣の取材に「四百年前のものを味わってもらうのが、心のあるバリアフリー。一階まで上がれるのは確実で、今より格段に良くなる」といい「世界中にまだない技術だが、まだ四年ある。全力投球する」と、新技術の導入に力を入れる考えを改めて示した。

 (中山梓)

 

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