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無人化で走る機動駅員 JR東海道線

車で移動する機動駅員=幸田町のJR幸田駅で

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 県内のJR東海道線に昨秋から、駅に常駐せずに無人化した駅を巡回する「機動担当」の駅員が登場している。電車ではなく、自ら乗用車のハンドルを握って行ったり来たり。将来の労働力不足を見込み、駅員の働き方やサービスが変わり始めた。

 朝九時、幸田町の幸田駅。「今日は雨が降っているので、安全運転でお願いします」。以前は考えられなかった引き継ぎを受け、JR東海の子会社「東海交通事業」の男性駅員が二十四時間の勤務を始めた。電車ではなく業務用乗用車の運転席に乗り込み、十分弱走らせて三キロ離れた隣の相見駅へ。券売機にたまった運賃を集計し、改札やホームを見回って異常がないことを確認した。約三十分後、再び車に乗って別の駅へ向かった。

 JR東海は昨年十月、相見、幸田、三ケ根、三河塩津、三河三谷、三河大塚、愛知御津、西小坂井の八駅に昼間常駐していた駅員を廃止。代わりに、インターホン付きの券売機を置き、常時二人の機動駅員が出勤して四駅ずつ担当する。

 同社には、「人がいなくなって寂しい」と戸惑う沿線住民の声も届く。ただ、機動駅員は仮眠や休憩を挟みつつ二十四時間勤務で、早朝、深夜もランダムに各駅に顔を出す。名古屋市内のビルに待機する係員は常にインターホンの問い合わせに応じ、増設した監視カメラで駅の様子を見守る。切符販売と乗り越し精算ができる時間は、日中だけから始発−終電に拡大した。

新設されたインターホン付きの券売機=幸田町のJR相見駅で

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 「今後、労働力人口は減る。遠隔操作などの新しい技術をどんどん研究し、活用しなければ、いずれサービスのレベルが下がる」。JR東海で在来線を担当する宮川信太郎・営業担当部長(48)はそう話した。「お客さまとの対話など、人間にしかできない仕事に集中したい」。余裕が生まれる人員の新たな配置は、社内で検討中だ。

 同社によると、インターホン券売機と機動駅員の組み合わせは、既に武豊線で導入済み。JR九州の一部路線でも例がある。

 (中野祐紀)

 

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